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女性

バブル・コンプレックス

「バブル」の時代を知る人というと50代~60代あたりの世代、下だと40代後半でギリギリと言った所かもしれない。かくいう私は30代後半であるため、バブル崩壊以降の停滞した時代のところをよく知っているため、バブルがどれほど熱狂したのかメディアで見た所でしかわからない。 本書はそのバブル世代の著者が様々な世代に触れていったとき、下の世代を中心にどのようなギャップが生まれたのか、エッセイにして取り上げてい […]

コロナ貧困 絶望的格差社会の襲来

新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、もう2年4ヶ月の時が過ぎた。収束の兆しが見えてくるかと思いきや、また感染拡大、といった繰り返しがずっと続いている状況にある。 このコロナウイルスは感染拡大とともに、私たちの生活に大きな「狂い」をもたらしたことは言うまでもない。その「狂い」は経済的な打撃も例外なく入っている。その中でも「貧困」「格差」にフォーカスを当てたのが本書である。 第1章「コロナ禍が浮き彫 […]

貴方のために綴る18の物語

ミステリーはいくつか読んだことがあるのだが、本書の帯に「新たなるミステリーの形」と言う言葉に惹かれ、手に取った。実際に呼んでみるとミステリーであるのだが、短編集という部分もある。 実際は短編集ではなくミステリーであるのだが、なぜ「短編集」と書いたのかというと、タイトルに「18の物語」と書いてあり、18の物語をそれを読んだ女性の心理を描いている。実際にとある老人から女性に依頼されたのだが、女性もさる […]

ガラスの50代

50代は遠いように見えて、あっという間にやってくる。かくいう私も今年で37歳になるのだが、13年は長いように見えて、実際に短く思える。そもそも50代となると、仕事を行っている方は総決算の時期にもなるのだが、様々な「節目」となる時代でもある。 中年から高齢になり始める時代である50代、それも女性の方々はどのような境遇を迎えるのか、本書は自ら50代としての体験だけでなく、読者アンケートを通して、50代 […]

オッサンの壁

1972年に「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(通称:男女雇用機会均等法)」が制定された。今年でちょうど50年の節目を迎える。その50年間、女性の社会進出もだんだんと行われていった。その一方で、先日のとある牛丼店における元常務の舌禍もあれば、さらにダイバーシティに反する動きを見せるなど、根底の部分ではまだ平等に反している動き・発言が未だに残っている。 男女平等というと […]

赤い髪の女

親子の「縁」は切って切れないものである。切っても切れないのだが、片方の裏切りにより、その縁が切れかけることもあれば、完全に「切れた状態」になることもある。しかし何かしらの影響で元の鞘に収まるといったこともある。 本書は父に捨てられた子が、金を稼ぐために働く。その時にある赤い髪の女と出会う。その女に子供は恋に落ちた。それが悲劇に墜ちることも知らずに。 女性と子供、そして父と子。それらの数奇な運命は悲 […]

エミリの小さな包丁

仕事・恋愛・お金と全て失った女性が、母方の祖父母夫婦に手を差し伸べてくれて、田舎に引っ越すことになった。女性は傷心もあれば、田舎の環境になじめず、戸惑いもあったのだが、祖父母夫婦がつくる料理に触れ、自らも料理をつくることによって癒やされるという物語である。 しかし田舎の環境、そして祖父母夫婦がつくる料理には、その環境でしか味わえない味と愛情がぎっしりと詰まっているようでならなかった。また料理には身 […]

まりも日記

猫は不思議な生き物である。固体にもなり液体にもなりと言うのもあるのだが、気まぐれで、なおかつ表情・行動ともにかわいさを見出し、どうしても放っておけない、もしくは魅了されてしまう人も少なくない。かくいう私もその一人である。その影響もあってか猫を飼う人もいるのかもしれない。 本書はその猫によって人生を翻弄された人たちを描いたミステリーである。猫とミステリーというとミスマッチのようでいて、物語を読んでみ […]

離れがたき二人

本書はフランスの作家であるシモーヌ・ド・ボーヴォワールが描いた小説であるが、シモーヌ自身生前発表していなかった作品であり、推測の域であるが、50年以上前に作られて、ようやく発表された一冊である。著者自身も1986年に逝去しているため、没後35周年の節目として発表されたものとも考えられる。 著者の話に入ってくるが、シモーヌ・ド・ボーヴォワールはフランスを代表する作家で、なおかつ哲学者であった。また昨 […]

男らしさの終焉

「男らしさ」「女らしさ」とはどこから来るのだろうかという疑問を持ってしまうのだが、そもそも男性でも「女らしい」ような人もいれば、逆に女性でも「男らしい」人もいる(中には「女子プロレス最強の男」と名付けられた女子レスラーもいる)。 そもそも性的な「らしさ」は死語になりつつあり、とっくの間に終焉しているような気がしてならないのだが、そもそもどこの面で「終焉」と著者は思っているのだろうか、本書はそのこと […]