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実験

音楽を愛でるサル – なぜヒトだけが愉しめるのか

音楽を楽しめるのはヒトだけと言われているのだが、実際に家畜にモーツァルトなどの音楽を聴いて、肉の質を良くするという話があることを考えると、本当に音楽はヒトだけが楽しめるものなのかということを勘ぐってしまう。とはいえ動物は音楽を奏でたり、いろいろな音楽を知ったりと楽しむことができず、先ほどの音楽を聴く家畜も耳から得られる信号でしかないとも考えられる。本書はなぜ「音楽は人類特有のもの」かについて人類の […]

ダンゴムシに心はあるのか 新しい心の科学

まだまだ雨で寒い日々が続くが桜も咲き、所によっては散り始めており、本格的に春と言えるシーズンである。桜が完全に散ってからはいよいよ暑さも本格化し、私の嫌いな虫も出てくる頃である。さて、虫除け対策はどうしようか考え物である。 それはさておき、虫が出てくるシーズンだからでこそ、虫にまつわる本をちょっと取り上げたいと思う。その一つとして「ダンゴムシ」である。ダンゴムシはワラジムシ科の生物であり、身を守る […]

暴走する脳科学~哲学・倫理学からの批判的検討~

脳科学はこれまで当ブログでも、書評を行ってきた。もちろん脳科学という分野を説いた本には玉石混淆であることはもはや書くまでもない。しかしその脳科学に対し、哲学・倫理学の観点から批判する本が出てきた。哲学・倫理学となると、生物学や科学などとの対立は今も昔もある。たとえば「生命」に関してが最も良い例で、クローン人間や遺伝子組み替えなどが対立軸の要素となっている。 さて、脳科学における「科学」と「哲学・倫 […]

もしもあなたが猫だったら?―「思考実験」が判断力をみがく

本書のタイトルを見ると「思考実験」と言うよりも心理テストをやっているような感じがしならない。しかし「もしも」を自分自身に置き換えて考えてみたら、特性を知る事ができるだけでは無く、思いも寄らぬ仮説を立てる事ができる。その仮説を立てるためには「論理」もあるのだが、本書のサブタイトルにある「判断力」はもちろんのこと、「科学的思考法」を鍛えることが出来る絶好の機会である。 ではどのような「もしも」があるの […]

ネット評判社会

「評判」と言うと、けっこう「口コミ」と呼ばれる事がある。かつては雑誌や噂話、さらにはTVなどが中心となっていたのだが、最近ではインターネットのサイトやブログ、さらには掲示板と言った所から噂が広がり、人気を得たり、逆に人気がなくなったりしている。こう考えてみると「評判」が起こる場所が異なっているだけの様にも見えるのだが、実際の所それだけではないと言える。 本書はネット評判の歴史と研究を通じたメカニズ […]

組織エスノグラフィー

「エスノグラフィー」は何かというと、邦訳にすると「民族誌」であり、 「調査対象に深く入り込み、参加者を考察することによって、内部の見解を解明するためのフィールドワークの方法」 のことである。この言葉は近年使われ始めたためか、その言葉を聞く人はほとんどいないが、だんだん使われ始めているのだという。 本書はその「エスノグラフィー」を様々な「組織」を対象にどのようなものかを伝授した一冊である。 第Ⅰ部「 […]

死のテレビ実験――人はそこまで服従するのか

私は最近TVを観ていない。つまらないからである。とはいえ大学生まではTVっ子だったため、TVにまつわるエピソードは色々とある。TV番組の中でおバカなキャラクターを嘲たりするような番組が増えているという。以前は「熱湯コマーシャル」などをはじめとした過激番組があったのだが、本書ではそれを遙かに凌ぐほどのTV実験にてTVと服従について考察を行っている。 第1部「テレビは殺人を犯せるか?」 いきなり物騒な […]