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岩波新書

科学者と戦争

本書のタイトルにある関係は切っても切れない。日本人として心苦しい話となるのだが、広島・長崎に落とされた原爆はアインシュタインをはじめとした多くの物理学者・化学者を集めて作られたともいわれている。ちなみにアインシュタインは広島の原爆投下に衝撃を受け、原爆開発の一翼を担ったことを悔いていた。 科学者と戦争は切っても切れない関係にあるのだが、なぜ切っても切れないのか、その史実と根拠を解き明かしている。 […]

テレビの日本語

私自身日本語には敏感であるのだが、本来ある日本語にすべきというよりも新しい日本語を色々と調べたり、あるいは方言を使ったり調べたりするように、地域やルーツを読み解きながら色々と取り入れる面で敏感になっている。もっともテレビでも日本語に気を使うことがあり、とりわけ「報道」といった場所ではそういったことが往々にしてある。そもそもテレビの現場ではどのようにして日本語を紡いでいくのか、その言葉選びや文体の変 […]

雇用身分社会

雇用形態における「身分」があるのだという。それは一体どのようなものかと考えていくと、最近では「正社員」「契約社員」「派遣」「アルバイト」「パート」「嘱託」など会社の従業員と一括りにしても多種多様な種類が存在するという。しかもその多種多様さが差別を生み出しているというが、その理由を本書にて指摘している。 第1章「戦前の雇用身分制」 「雇用身分」は戦前の頃から存在した。何かというと「職工」と呼ばれる工 […]

学校の戦後史

学校は歴史とともに変化をしていく。その変化の中で最も大きなものとしたら大東亜戦争後に行われた「六・三・三制」が作られたことが挙げられる。しかし細かいところにおける変化は多岐にわたるのだが、その多岐にわたる「変化」とはいったいどこにあるのか、本書はそのことを取り上げている。 第一章「「日本の学校」の成立―近代学校の導入と展開」 近代における「学校」が成立したのは戦前の時である。しかしその時は、就学率 […]

学びとは何か-<探究人>になるために

私自身「学び」をよくする。その学びの中でどのような記憶や知識、さらには考え方から行動、習慣に至るまで「学ぶ」ことをすることによって自分自身の気付きも増え、なおかつ学びたいことが増えていき、ドンドンと知りたくなる、そういった循環となる。本書はその学びの在り方について取り上げている。 第1章「記憶と知識」 「記憶力が良い」は褒め言葉なのかもしれないが、裏を返すと、嫌な記憶も残るため、かえって完全に記憶 […]

日本のデザイン――美意識がつくる未来

デザインというと彩や美と言ったものが求められる。しかもそういった要素は普遍的なものではなく、国によっても異なる。その中でも日本におけるデザインはどのようなものなのか、本書はよくある日本の風景や建物についてデザインの観点から考察を行っている。 1.「移動―デザインのプラットフォーム」 「移動」というと連想できるものとして「電車」「車」といった移動できる「乗り物」なるものがある。本章では主に「車」にお […]

ブランド―価値の創造

「ブランド」と言うと、その会社、あるいは商品の区別するための概念であり、もっともそれに対する価値を上げることもまた会社、あるいは商品としての価値を上げるものである。最近では「個人」そのものの価値を上げるといった「ブランディング」も行われるなど、もはや会社やビジネスだけでなくなってきている。 とはいえ本書はビジネスにおける「ブランド」の価値と創造、さらには成長を行うためにはどうしたらよいか、「マーケ […]

現代思想の断層―「神なき時代」の模索

今から6年ほど前に「ニーチェの言葉」がベストセラーになったのだが、そのニーチェの言葉の中に「神は死んだ」という言葉がある。元々の西欧思想はキリスト・ユダヤの両宗教の基層としてあったのだが、このニーチェの一言で崩れ去ったと同時に現代における思想の根本が出来上がったと言っても過言ではない。その現代思想はどのようにして形成されていったのか、本書はマックス・ウェーバーをはじめとした哲学者・心理学者の思想を […]

スポーツアナウンサー――実況の真髄

アナウンサーと言ってもニュース専門の「ニュースキャスター」、さらには本書で取り上げる「スポーツアナウンサー」が挙げられる。直近ではリオデジャネイロのオリンピックもあれば、高校野球もある。それらのスポーツの中継放送で実況を行うのが本書で取り上げるアナウンサーの役割なのだが、その実況から見たスポーツとは何か、そしてスポーツアナウンサーの具体的な役割と背景はどこにあるのかを取り上げているのが本書である。 […]

勲章 知られざる素顔

勲章というと毎年4月・11月に発表され、メディアでも取り上げられる。内容としては「●●小受章」や「△△大綬章」というような形がある。今となってはこの名であったが、かつては「勲一等◆◆章」といった形だった。そもそも勲章はどのような歴史をたどっていったのか、そして現状はどうなのか、そのことについて取り上げている。 第1章「勲章誕生―薩摩藩の野心、幕府の焦燥」 元々日本に勲章という概念が生まれたのは明治 […]