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平凡社新書

統帥権と帝国陸海軍の時代

敗戦後は「統帥権」というのは廃止されたが、大日本帝国憲法下での統帥権は天皇陛下にあった。この統帥権の独立について著者は破滅の道に進んだとしている。実際この統帥権について取り沙汰されたのは日露戦争のことであるが、もっとこれが表面化したのは1930年代のことである。 もともとこの「統帥権」については大日本帝国憲法11条に条文化されていたがそれの解釈や背景にあたり上記のいざこざが見られたという。実際日本 […]

団地が死んでいく

高度経済成長期に多くの団地ができた。しかし経済の飽和化によって団地はなくなりはじめやがて団地でつくられたコミュニティ精神も薄弱化しつつある現在、団地再生のカギはどこにあるのかについて書かれているのが本書である。 そもそもなぜ団地がつくられたのかというと戦後間もない時に住まいが確保できないことから比較的安い家賃で入居できること、そして公営であるためつぶれる心配はほとんどないという所から団地に入居した […]

民主党の研究

福田首相が退陣を表明し、解散総選挙の流れが加速しそうな様相である。今月には民主党の代表選があるがそこで民主党がどのような変遷をたどっていったのかというのを簡単におさらいする。 民主党は1996年に菅直人・鳩山由紀夫の両代表によって立ちあがった。そう考えるとすでに12年も経過したと思うが、それでも12年しかないかという感じもする。結成からなんと9年もの間菅か鳩山が代表という時代だった。ほかに代表とし […]

女たちの会津戦争

会津戦争といえば会津藩の「白虎隊」の物語が非常に有名である。年端もいかない少年たち(それでも15歳を過ぎたので立派な成人とされていた)が戊辰戦争に巻き込まれその会津の地で新政府軍との壮絶な死闘の末、全員が自決を遂げた……と言いたいところだが正確には20名が自刃し19名が死亡している。もっと言えば8割以上は自決もしていないことも明らかになった。 さて本書ではその会津戦争の中で女たちはどのようであった […]

森林からのニッポン再生

日本では森林に関する問題は昨今の地球温暖化に比べるとさほど話題になってはいないようだが、それでも森林の保護というのは地球環境保全のための一つであるとされている。私も信じたいところだが本書を読んでこの考えが覆された。 まず日本の森林はいつごろできただろうか。特に山の森林はいつごろできただろうか。古代からあるのではと考えるかもしれないが江戸時代は禿山が多かったという衝撃な事実がある。その証拠として安藤 […]