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恋愛

アカガミ

本書のタイトルからしてあるものを思い出してしまうのだが、リンク先のものは無関係である。恋愛もあれば、性についてもだんだんと離れていったことは物語の本書のみならず、現実でも起こっている。そのために国が結婚・出産支援制度を提示されたのだが、それが異様なものであった物語である。 毛並みは異なれど本書の物語を見てふと漫画の「恋と嘘」を思い出してしまった。こちらは制度と言うよりも法律が制定され、本書は「支援 […]

子の無い人生

男性にしても、女性にしても「未婚」はだんだんと増えてきている。さらには本書のタイトルにある「子のない人生」となった女性も同じように増えている。かつては未婚が続いている女性を「負け犬」と称されることもあったのだが、今となっては当たり前のように存在しており、蔑むようなこともなくなってきたのも感じられる。 しかしながら最近では生涯未婚となってしまい、寂しい人生を送って死んでいくという人も少なくない。その […]

ラブセメタリー

恋愛のカタチは人それぞれである。しかしながら恋愛のカタチは多様であるにしても、それに対して相容れることができない方々もいるかもしれない。本書はその中でもBL(ボーイズ・ラブ)の類に入る一冊である。 私自身はそういった小説は少数ながらも読んだことがあるのだが、本書はその恋愛志向について思い悩むという「葛藤」を如実に描いている一冊と言える。「普通ではないのでは?」「他人からして相容れられないのでは?」 […]

ヴィオレッタの尖骨

本書は短編集と言うべきか、中編集というべきか悩むところである。短編集であれば20ページくらいを1編としているのだが、本書は30~40ページを1編としているため、中編というにしても、ページ数が少ない。 それはさておき、本書は恋愛小説であるのだが、恋愛小説にしては絵で表現するにはR-15やらR-18にほど近いような表現がちらほらある。 少女はいわゆる「箱入り娘」や「籠の中の鳥」というような世間から隔絶 […]

愛すること、理解すること、愛されること

男女関係は思っている以上に複雑なものである。その複雑であるからでこそ、一つの物語として醸成されることが大いにある。その物語はいじらしいようなものもあれば、本書のように愛憎(むしろ憎悪の方がウエイトが大きい)を織りなすような物語もある。 本書は5人の男女が織りなす物語であるのだが、謎の死から出てくる事件が男女の愛憎を生むようなものである。その愛憎劇はまさに昼ドラのような雰囲気、いやそれ以上のものを醸 […]

幸せ嫌い

何というタイトルをつけたのかと思ってしまったのだが、本書における「幸せ」は結婚と言った人間関係における「幸せ」に対する嫌気と言える。いわゆる「結婚嫌い」でも良いのでは無いかと思うのだが、その結婚以前の恋愛に対しての嫌気もあるため、その部分で「幸せ」と指しているのかもしれない。しかしながら、もっと考えてみるとそれだったら「リア充嫌い」と言っても良いのではないかとも思ってしまう。 タイトルにケチをつけ […]

私はあなたの瞳の林檎

初恋はいつの世も甘酸っぱいものが多い。その初恋の年代が若ければ若いほど、その度合いが強まってくる。本書も例外なく、その甘酸っぱさを余すところなく描いている小説である。その初恋を全部で3編取り上げられている。 中でも甘酸っぱさを際立たせたのが、本書の表題作である。ある男の子に初恋してしまい、告白をするのだが、その男の子は軽くあしらわれてしまう。しかしながらその主人公は諦めきれず、再び告白をしようとす […]

ボーイミーツガールの極端なもの

恋はバラのようであり、そのバラは美しいほどトゲがある。 もちろん人間関係にも刺々しいものがあり、刺激を加え方によってはケガをしてしまう。本書における恋愛の短編もそのような印象を持ってしまう。しかし本書は「刺々しい」といった言葉の所に「(物理)」と言った表現を加えるが如く、物語の合間に「サボテン」の写真を載せている所が印象的である。そのサボテンもあまり見かけないサボテンであり、珍しいものばかりである […]

リバース&リバース

「リバース」が2つ並んでいるのだが、英語に直すと2つの単語が出てくる。「reverse」と「rebirth」、直訳すると「逆転」と「再生」のことを表している。それらは物語の中で何を紡ぐのか、不思議に思い、本書を手に取った。 とあるティーン誌の相談コーナーに送られた恋愛相談。その相談によって2つの場所で物語が動き出す。方や雑誌編集者、方や学生、それぞれの立場から人間関係が結ばれていき、遠く離れている […]

愛の夢とか

愛を描くのはなかなか難しい。それは男女の恋愛はもちろんのこと、家族愛など「愛」という言葉を拾い集めていくと、様々な要素があるためである。しかしながら、本書では様々な角度における「愛」が散りばめられた短編集であり、なおかつ多くの「愛」を網羅していると言っても過言ではなかった。 表題作は女性同士の愛。女性同士というとドロドロとした印象を持ってしまうこともあるのだが、爽やかでありつつ、甘酸っぱさも持つほ […]