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戦後

戦後日本の経済と社会――平和共生のアジアへ

今となっては世界第三位の経済大国だったのだが、数年前まではアメリカに次ぐ世界第二位だった。その世界第二位に上り詰めた最大の要因の一つとして高度経済成長による世界的にも類を見ない、目覚ましい経済成長を遂げたことにある。その戦後経済の中で大きな成長を見せたのと同時に、ひずみもまた存在したという。 本書は戦後日本がどのような経済成長をたどり、経済体系を作っていったか、そしてこれから日本の経済のみならず、 […]

なぜ若者は老人に席を譲らなくなったのか

何か「俗流若者論」のようなタイトルを見ているようでならないが、それに対する意見はここでは述べないようにしておいて、戦前の教育では、「修身」という授業があり、日本人としての人徳、マナー、美学などを学ぶ重要な授業となった。しかしこれが「軍国主義の象徴」と見なされ、なくなってしまった。代わりに出てきたのが「道徳」という教科なのだが、本当のところモラルを身につけられているのか全くの謎である。 本書は古き良 […]

愛国心~国家・国民・教育をめぐって

「愛国心」という言葉は最近いわれ始めたことではないものの、近年叫ばれているものとして挙げられている。それと同時に政治思想としての「憂国」や「ナショナリズム」なども論じられることが多い。 では「愛国心」はどこから生まれて、どのように定義されてきて、そして戦後日本はどのような「愛国心」像を持っているのだろうか、本書は思想の右・左を超越して、論じている。 第1章「戦後日本の愛国心論」 戦後日本の論壇で「 […]

独立完成への苦闘

戦後GHQによる統制により、日本国憲法が発布・施行されることとなった。それからGHQの統制から1952年にサンフランシスコ講和条約が結ばれ、解放された。そこから「独立日本」として再出発するが、本書では政治的に「激動」と呼ばれた独立日本の出発から安保改定の闘争までの歴史を描くとともに、昨今の日本政治で学ぶべきことを提言している。 第Ⅰ章「独立日本の出発」 GHQの占領から事実上解放されたのが、最初に […]

冒険としての社会科学

当ブログは主に書評を行っているが、いくつかカテゴリーに分けての書評も行っている、ブログの左にあるカテゴリーを見ていただければ幸いだが、主に「人文」「社会科学」「理数系」「文芸・評論」「ビジネス」と分けている。私の読書傾向からこの5種類に分類しているが、私の所の「社会科学」は主に「社会問題」「政治」と言った本に分類している。前身の「蔵前トラック」でもそれらの類はずっと書評し続けているのでなじみ深いと […]

戦後思想は日本を読みそこねてきた―近現代思想史再考

「戦後思想」と言っても一括りには言えないのだが、少なくとも「戦前」の日本、そして大東亜戦争のあり方を否定し、現在の日本はどうあるべきかを説いていた。その代表的人物として大江健三郎、吉本隆明、丸山眞男を挙げている。 もっとも日本における「戦後思想」とはいったい何だったのだろうか、と言うことから考えなくてはならない。戦後日本は戦争に対する嫌悪感、さらには「安保闘争」など政府などの強者に対する抵抗の激し […]

日本人の選択―総選挙の戦後史

今年の7月に参議院通常選挙が、昨年の8月には衆議院総選挙が行われた。そして来年には統一地方選挙が行われる。 ここのところほぼ毎年のように選挙が行われるが、国民・県民などそれぞれの「声」が一枚の投票用紙と化す。一票の投票用紙が重なり「国民の声」や「国民の選択」となり、日本の政治に届くという。 選挙制度自体は1889年にあったのだが(当時は直接国税を条件にした制限選挙だった)、本書では戦後行われた選挙 […]

戦後民主主義と少女漫画

書評をやっていることもあってか本はいろいろと読むが、それと同じように漫画も読む。少女漫画もいくつか読んだことがあり、その中でも「NANA」や「フルーツバスケット」「彼氏彼女の事情」と言ったものが結構好きである。 私情はここまでにしておいて、少女漫画は第二次世界大戦後から広く親しまれており、戦後少女漫画史というのが漫画評論家でコミックマーケットの代表を務めた故・米澤嘉博氏が書かれた「戦後少女マンガ史 […]

これでいいのか日本 戦後60年の失敗

1945年8月15日、日本がポツダム宣言を受諾して玉音放送が流れておおよそ63年と半年が経過した。この間日本政府は数々の政策や外交を行ってきた。しかし今、日本はよくなっているのかと言うと、良くなったところもあるが、悲しきかな悪くなったと言う声が強い。それに経済的・政治的にも「年々悪くなっている」と言う声がが大多数だと思うが、それはいつものことであろう。新聞や雑誌では毎年、歴代総理誰しもを批判、非難 […]

戦前・戦後の本当のことを教えていただけますか

本書は一昨年の3月に亡くなられた兼松學氏の戦前・戦後のことをつづっている。ちなみに兼松氏はこの当時は鉄道省に入省し、霞が関で大東亜戦争を体験した。そしてその後の日本の戦後のことについてありのまま話された。 第1章は戦前の暮らしについてだが、父の誇りと共に勉学そして遊びにがむしゃらだった少年時代から外国人と英語で論争、東京帝大時代から鉄道省に入る前までのことである。旧制中学というと現在でいう高校であ […]