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政治

三人称の哲学 生の政治と非人称の思想

よく哲学の場では「私」や「あなた」など、一人称や二人称で人間のことについて考察を述べることが多い。しかし本書はそれとは違い「彼」や「彼女」と言った三人称でもって哲学を論じている。 なぜ「私」や「あなた」ではなく「彼」「彼女」のような「三人称」で論じられているのか。 その大きな要因として「二項対立」が取り上げられる。これは「知識だけあるバカになるな!」や「「分かりやすさ」の罠」でも取り上げられている […]

社会主義と個人 ―ユーゴとポーランドから

「資本主義」と「共産主義」、そして「社会主義」と、国家主義には様々なものがある。私たち国民はそれらをどのように受け止められるのか。 日本では「資本主義」であり、中国は「共産主義」の体制を取っているが、言論的な統制など細々としたものを除くと、私たちの生活にはさほど大きな違いはない。 では「資本主義国」と「社会主義国」における国民生活の違いとはいったいどこにあるのだろうか。もしあるとしたらそれはいった […]

自転車会議! なぜ、各界のトップランナーは自転車を選ぶのか

最近「自転車」がブームとなっている。運動もできるだけではなく、交通手段として費用がかからないと言うのが大きい。先々週の東日本大震災が起こった時には首都圏の自転車店では自転車の購買が殺到し、即納できないという声もあったのだという。翌週になると自転車の在庫も少なくなっている自転車店も見かけるほどにまでなってしまった。 本書は自転車の魅力と文化の発展について自転車についてゆかりのある人物が議論をした一冊 […]

「インド式」インテリジェンス-教育・ビジネス・政治を輝かせる多彩性の力

昨今では「BRICs」が世界経済を席巻している。とりわけ有名なのが、先頃GDPで世界第2位となった中国があげられる。人口も世界第一位であり、いよいよ「眠れる獅子」が目醒めたと言える。しかしその中国も高齢化がすすみ「老大国」と言われて久しい。 そして中国と並ぶ大国がもう一つ、それがインドである。約11億人もの人口を抱えているだけではなく、人口増加率も中国を遙かにしのいでいる。インドが世界第一位になる […]

日本改革宣言

(株)スタジオビビ  乙丸様より献本御礼。 ※本書はamazonや一般書店では販売されておりません。全国のファミリーマート、サークルKサンクスにて販売しております。 来月に投開票される予定の東京都知事選の候補者となるであろう一人に前宮崎県知事の東国原英夫氏が挙げられている。 宮崎県の1期4年間の実績を軸にアピールしたい所の中で本書が出版された。本書は宮崎県知事を勤めてきた中で日本の国政などを見たり […]

「きれいごと」を言い合っても世の中は変わらない

株式会社オトバンク 上田様より献本御礼。 社内外問わず「きれいごと」を言う人は必ずいる。政治のニュースでも「きれいごと」を言う人がほとんどであり、辟易をしてしまう。 しかしその「きれいごと」が体をなしているのかというと、ほとんど見あたらない。むしろ口と行動に齟齬があるようにしか見えない。 本書はきれいごとを言うような日本の政財界について苦言を呈するとともに、中国・韓国・日本と三国を見てきた著者がど […]

年末恒例ランキング2010 vol.2 「社会科学」本ランキング

さて、年末企画第2弾は「社会科学」本ランキングです。今年は58冊取り上げました。昨日取り上げた「理数系」とは約5倍もの差、当ブログもそうなのですが、前身の「蔵前トラック」でも書評を始めた当初は「社会科学」の分野は圧倒的に多く、それらの本を中心に書いていました。本の嗜好もあるのですが、自分として、どちらかというと「書きやすい」のがこの分野といえます。今回はこの中から印象に残った本を5冊紹介致します。 […]

スポーツと政治的なるもの―英国法からの問い

本書の視点は結構面白い。「スポーツと政治」と考えるとオリンピックやワールドカップなどの大会と国の政治との関連性やしがらみについて書かれる本が多かったが、本書は副題にあるように「英国法」、つまり競技と「法律」の比較についての考察を行っている。 本書でも取り上げられているが馬術の競技と動物虐待法、マラソンや競歩などの行動競技と「公道法」が例に引き出すことができる。 後者の場合は国を挙げて行われたり、事 […]

ヘーゲルを総理大臣に!

(株)オトバンク 上田様より献本御礼。 それにしてもインパクトの強いタイトルである。何せ哲学者であるへーゲルが政治における要職中の要職に付いているのだから。「政治哲学」という学問があるが、その理論や哲学を政治の場において実践することができるかと考えると難しい印象を持つ。 本書では「もし」という前提で「へーゲルが総理大臣になったらどうなるか」という事を想像した一冊である。 第Ⅰ部「みんなのつぶやき& […]

二大政党制批判論 もうひとつのデモクラシーへ

「二大政党制」はアメリカでは長らく続いた政治体系であるが、日本ではごく最近、2007年頃から使われるようになった。現在政権は逆転し民主党が政治のキャスティングボートを握っているが「二大政党制」と言ってもおかしくない。 しかしこの二大政党制は世界中にある政治体制の中でも異質であり、「百害あって一利なし」と著者は切り捨てている。本書は「二大政党制」の功罪とこれからの政治の在り方について主張している。 […]