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文春新書

超空気支配社会

日本は「空気」によって支配されていると言われても過言ではない。しかしそれは今に始まったことではなく、かつては「世間」と言う言葉に当てはめて、あたかも「空気」と同じように扱われた。 論者によってはこの「空気」について批判的に論じた人も少なくない。しかし新型コロナウイルスの感染が拡大されたときからこの「空気」の先鋭化を指摘している。それはどのようなものがあるのか、そのことについて取り上げている。 第一 […]

あなたもきっと依存症 「快と不安」の病

「依存症」と言うと結構怖いイメージがあるのだが、かくいう私も「活字依存症」「読書依存症」「読書中毒」とも言われることが往々にしてある。自分自身それは褒め言葉だと思っているが。 しかしながらギャンブル、アルコール、薬物など悪い意味での「依存症」も存在する。その依存症はなぜできているのか、そしてその種類と対策とはどのようなものがあるのか、そのことについて取り上げているのが本書である。 第Ⅰ部「依存症に […]

沢村栄治 裏切られたエース

プロ野球の賞の一つに「沢村賞」がある。これは先発投手の中で最も活躍した人に与えられる賞である。この「沢村」は本書で取り上げる沢村栄治からとられている。戦前のプロ野球界に燦然とした活躍をしながらも、大東亜戦争にて戦死した沢村。その沢村の野球観現在も行われているプロ野球(本書では「職業野球」と記載している)の初期の歴史を取り上げている。 第1章「沢村栄治と正力松太郎」 沢村は1917年三重県に生まれ、 […]

医学部

「医学部」と言うと、国公立の場合は難易度が高い、私学の場合は学費が高いといった印象が強い。とりわけ国公立の医学部は、花形の学部であり、人気は今もなお根強い。もっとも受験の中でも最大のハードルとしてある印象が強く、なおかつ医学部出身であることのブランドだけではなく、医者であることにより、収入が高く、安定するといった印象もある。 しかしながらここ最近の医学部は崩壊の一途を辿っている。医学部受験と行った […]

死ねない時代の哲学

人は遅かれ早かれ「死ぬ」運命にある。その死ぬ運命から逃れることはできないのだが、自ら死を選ぶこと自体がタブー視されている。もっとも自分の人生は自分で決め、なおかつ自身の死も選ぶという人は今昔では考えられている。しかしながら特に自ら死に場所を選ぶこと自体が「家族が反対しているから」「周囲が許さないから」という理由で死ぬことが許されない。もっとも延命治療を拒むことや尊厳死に関しての議論も行われているが […]

遊王 徳川家斉

徳川家斉は江戸幕府の11代将軍であり、江戸はもちろんのこと、鎌倉・室町を含めた将軍、さらには征夷大将軍の中では最も在位の長かった将軍であり、50年もの間その座にいたのだが、12代将軍家慶に譲った後も逝去するまでの4年間は実質的な権力を握り「大御所時代」をつくったため、実際には54年もの間、実権を握った人物である。 実権を握るほどの権力やカリスマ性があったかというと、実はそうではなく、老中が家老らに […]

東條英機 「独裁者」を演じた男

第二次世界大戦における枢軸国の先頭指導者というと、イタリアではベニート・ムッソリーニ、ドイツではアドルフ・ヒトラーといる。しかし日本ではと言うと、「軍部」と言うだけあり、明確な指導者は年々と変わってきており、明確ではない。しかしたった一人を上げるとなると、本書で紹介する東条英機が挙げられる。本書は東条英機を思想の偏りもなく、様々な日記や史料に基づいてありのままの生涯を紐解いている。 なお元々は東「 […]

地方議員は必要か 3万2千人の大アンケート

「議員」と言ってもひとえに色々とある。よくメディアで目にする人物としては国を支える国会議員がいる。しかしながら国会議員のみならず、都道府県・市町村の議会議員もいる。よくこれらの議員たちは「地方議員」も数多くいる。そもそも地方議員の役割はどのようなものか、そしてその中には今話題となっているスーパークレイジー君もビックリのトンデモ議員もおり、なおかつ議会そのものの現実とは何かについて、3万2千人のアン […]

健康長寿は靴で決まる

私たちが普段身につけるものとして衣服はあるのだが、その中でも「靴」は特に外に出歩く際には必要になってくる。しかしその靴についてもオシャレで履くと言う人もいれば、ランニングなどの運動を行う際に履くような人もおり、TPOによって大きく分かれてくる。また靴選びを誤ってしまうと、前の本でも取り上げたのだが、靴擦れや外反母趾など足の面で健康を害してしまうことも少なくない。本書ではそれだけでなく「万病のもと」 […]

ストラディヴァリとグァルネリ ヴァイオリン千年の夢

今年の正月もまた「格付けチェック」が行われたが、その中でも何度か取り上げているお題としてヴァイオリンをはじめとした弦楽器について高級なヴァイオリンか安物のヴァイオリンか、演奏を聴いて選ぶというものがある。よく使われるのが本書でも取り上げるストラディヴァリウスである。何億円、種類によっては何十億円もの価値を持ち、おそらく弦楽器の最高峰であるのだが、同じほどの価値を持つものとしてグァルネリもある。 そ […]