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料理

厨師、怪しい鍋と旅をする

何とも奇怪な鍋があったものかと思ってしまった。本書はファンタジー小説の類に入るのだが、とある厨師(ちゅうし、料理人のこと)が鍋と出会うことから物語が始まる。しかしながらその鍋は、 「この鍋、作らないでいると人を襲います」(帯紙より) とある。まるで怪物なのかと思ってしまい、なおかつ敵キャラなのかというと、敵でも味方でもない。単純に料理をしてほしいと言う名の「かまってちゃん」のような鍋の印象が強かっ […]

トッピング 愛とウズラの卵とで~れえピザ

ピザはトッピングが様々であるため、つくる立場でも食べる立場でも面白い(もっとも私はつくったこと自体数えるほどしかないのだが)。その中には日本でしかできないモノ、さらにはその日本の中でも特定の地域でしかつくれないものまである。 本書はその中でも特に地域というよりも、さらにミクロになって本書が舞台となっている店でしかできないピザと家族の物語である。 特に家族となると、様々な模様があるのだが、本書で登場 […]

見た目レシピいかがですか?

本書のタイトルを見て「じゃあ、味は?」と思ってしまうのだが、見た目が良いとなると想像する味も良いものかもしれない。しかし見てくれだけがよくて味が絶望的なものであることは往々にしてある。 それはさておき、本書は「イメージコンサルタント」なる職業にて働いている女性4人の織りなす物語である。その4人それぞれ見た目やイメージを大切にしているのだが、その先にあるものとは何かを描いているのだが、本書の物語を読 […]

注文をまちがえる料理店

宮沢賢治の代表作である短編集に「注文の多い料理店」がある。それをもじっているのか、実際にあったのか疑問符を覚えたため本書を手に取った。実際に読んでみると間違いなく後者である。本書は実際にあった料理店であり、認知症を抱える方々が接客をすると言うものである。本来であれば注文通りでなければ行けないという概念を持ってしまっているのだが、間違った品がもらっても「まあいいか」と呼べるような雰囲気であり、なおか […]

初恋料理教室

私自身料理をし出してから料理が楽しくなることがある。時間はかかるものの、料理をする前の材料集めから調理に至るまで、色々なアイデアを使うなど頭を使う。そのことで思いも寄らなかった気づきを得ることができ、仕事でも転用することがけっこうある。そのことから料理は好きだが、まだまだ味は良くなく「下手の横好き」と言う言葉を使ってしまうほどである。 本書の舞台はとある料理教室が舞台になっている。「男性限定」とな […]

箸はすごい

あけましておめでとうございます。本年も「蔵前トラックⅢ」をどうぞよろしくお願いいたします。新年一冊目の本は少し正月というかそれに近いような内容の本をお送りいたします。 年始に食べるものとして雑煮やお節がある。最も年末にはそれをつくるためにひたすら料理し、三が日はそれをゆっくりと食べながら過ごすこととなる。最もその料理を嗜むものとして箸がある。それに限らず日本料理などでおおく「箸」を使うことがあるの […]

妻が椎茸だったころ

想像していくだけでも奇妙であるのだが、想像通りのものではなく、むしろ妻の形見であるレシピとして椎茸を使った料理がある所にある。その椎茸が印象的で、そのタイトルになったのではないかと推察する。 本書は短編集であるのだが、共通しているのが「偏愛」であるという。愛というと清純なものであるのだが、「偏愛」となるとどこか歪なものにも見えてしまう。 事実「人」や「石」「花」、そして「椎茸」と対象物に対する異常 […]

気まぐれ食堂 神様がくれた休日

料理人としての修行を行い、ついに三ツ星レストランに働き始めた矢先、ケガのためクビになり、しかも失恋をしてしまうなど、様々なものを失ってしまった。 しかしそこから一念発起をするために自然に恵まれた小島へ旅行をすることになった。しかしその小島である食堂に向かったのだが、この食堂に行ったことがきっかけとなり、自分自身の夢、さらには幸せなど考え方が変わっていったと言う物語である。 もちろんアットホームさも […]

パリのお馬鹿な大喰らい

フランス・パリはおしゃれ、かつ美味のレストランが軒を連ねているのだが、しかしその中は玉石混交とまでは行かないものの、様々な店がある。その店やお客さんを「斬る」存在として著者がいる。その著者は料理評論家であり、かつては「サガット」の審査員を務めた人物である。その人物は今のフランスのレストラン、そしてその店に訪れるお客さんはどのように映っているのか、そのことを取り上げている。 フランス料理と言うと高級 […]

福も来た―パンとスープとネコ日和

本書は「パントスープとネコ日和」シリーズの第2弾にあたる一冊で。様々な食が出てくる一冊であり、なおかつ、料理とともに物語もつくられる。 もちろん本書の舞台は主人公が自ら開店させたレストランを舞台にして来客するお客とともに、どのようなエピソードがあるのか、そのことを取り上げている。 本書の中に「日々を丁寧に生きています」とあるように、つくりも丁寧であり、人間模様も丁寧に描かれている。そのためか、繊細 […]