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歌舞伎

歌舞伎座の怪人

中村獅童と言えば、「ピンポン」や「硫黄島からの手紙」などの映画に出演している人気俳優のイメージが強い。しかし本当は「萬屋」の屋号を担う歌舞伎役者である。もっというと本当の名跡は「二代目 中村獅童」である。先代は3年前に亡くなった獅童の父である。 その獅童は父であるが、その父は歌舞伎役者をデビューしてから間もないときにきつい小言を言われたことに逆上し、鬘を投げつけて梨園を去り、映画俳優として大成した […]

芸のこころ

「芸」とは何か。それを考える前に日本における「演芸」には様々なものがある。たとえば「能」「狂言」「浄瑠璃」「文楽」「歌舞伎」「落語」と様々である。 本書は歌舞伎の先々代(八代目)板東三津五郎と安藤鶴夫の対談形式にて芸・日本人・世間の諸々を語った一冊である。 一.「芸のこころ」 芸を極める最初のプロセスとして「模倣」から始まるという。相手から口伝いで教えてもらうことや、教科書から学ぶというのがあるが […]

もっと知りたい上方文化―過去と現在を訪ねる

上方文化として代表的な物を挙げるとしたら、落語と歌舞伎、さらには宝塚や浄瑠璃などがある。他にも「文化」という括りで行くと「茶の湯」も古都・京都から来ており、漫才も大阪流の物は今でも衰えを知らない。 さて最初に挙げた落語や歌舞伎では代表的な人物として、落語では三代目桂米朝、歌舞伎では四代目坂田藤十郎がいる。とりわけ坂田藤十郎は江戸の市川團十郎と並んでの大名席である。市川團十郎は「荒事の名手」と呼ばれ […]

江戸歌舞伎の怪談と化け物

今日はちょっと縮小といった感じで。 当ブログの題名は「蔵前トラックⅡ」であるが、これの起源は落語の演目からきている。四代目(自称九代目)鈴々舎馬風が「蔵前駕籠」という題目の「駕籠」を「トラック」に改変して口演したのである。詳細はウィキペディアのほうが詳しいが、ただし今も馬風はいるがそれは五代目である(芸風はよく似ているが)。上記の四代目馬風で調べたほうがいいだろう。 さて怪談と言えば落語にとっても […]