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カンカラ鳴らして、政治を「演歌」する

歌の世界では「社会風刺」もしくは「批判」なども行われる事も多々ある。昨今のポップスでも、それを行っているアーティストも少なからずいる。 所変わって歌の世界でも様々なジャンルがあるのだが、本書で紹介する「演歌師」は明治末期から昭和にかけて広まった職業であり、現在ではほとんどいない職業である。よくある演歌歌手とは違い、大道を流し歩く、あるいはキャバレーなどの店を流れ歩き、即興で演歌を披露するといった方 […]

ザ・ブルーハーツ―ドブネズミの伝説

私の生まれた1985年に結成し、その10年後の1995年に解散した「ザ・ブルーハーツ(THE BLUE HEARTS)」。中心人物である甲本ヒロトは、 意味は無く、誰もが呼びやすい小学生でもわかるような英語で、バンドの音楽性が見えないような名前Wikipediaより と語っていたが、様々な曲によって後付けではあるものの、当時の若者ならではの青臭さと、それによる反骨精神が合わさったような感がある。あ […]

歌う鳥のキモチ 鳥の社会を浮き彫りに

そもそも「鳥」は歌うのかという疑問を持ってしまう。もっとも実家でオカメインコを飼っているのだが、歌ったところを見たことがない(人が食べるものをしきりにねだることはあるのだが)。また散歩していく中でハトやカラス、さらにはトンビも歌っている姿を見たことがない。 しかし本書はあくまで鳴き声こそ「歌」に見立てているところがあり、歌によって、他の鳥たちとのやりとりや求愛などの意志を伝えるという役割を持つ。本 […]

アメリカを歌で知る

歌は様々な国にて歌われているのだが、その歌にも種類がある。また種類によってはその国々の歴史やルーツがある。本書はその中でもアメリカの歌の変遷と共に、その国の歴史を歌にフォーカスを当てている。 第1章「愛される歌」 フォークソングはアメリカにて戦後間もない頃から生まれ、広がっていった。ボブ・ディランやニール・ヤングを中心にアメリカでも広がりを見せ、60年代以降には日本に伝えられ、グループ・サウンズ( […]

ボブ・ディラン――ロックの精霊

昨年秋にノーベル賞が発表され、本書で取り上げるボブ・ディランが文学賞を受賞したことで話題となった。その授賞式に出席・欠席でも話題となったのだが、ディランの歌詞がいかに文学的に評価されたのかを表している。しかしながらボブ・ディランはロックの大家としても有名なのだが、そのディランの歌に、歌詞になぜ人は魅了されるのか、その要素を取り上げている。 第1章「ソング・トゥ・ウディ」 ディランが生まれたのは19 […]

歌姫メイの秘密

母親とともにとある新興宗教から逃げ、複雑な境遇の中で育ってきた少女は歌の才能があった。その才能はやがて「歌姫」と呼ぶにふさわしいようになっていったのだが、その少女は生き別れの実父を探しに行くというのが本書の根幹にあたる。 その少女の名前が「メイ」と呼ばれているために、本書のタイトルは「歌姫メイ」と銘打っている。メイの父親を探す、もとい父親の住んでいる家探すために旅をするメイはその道中である男と出会 […]

瞽女うた

瞽女(ごぜ)とは、 「盲目の門付(かどづけ)女芸人。鼓・琵琶などを用いて語り物を語ったが,江戸時代以降,三味線の弾き語りをするようになった」(「大辞林 第三版」より) とある。最近では全くと言ってもいいほど存在しなくなったのだが、かつては新潟県をはじめとした越後地方を中心に全国的に存在したという。そもそも瞽女はいつごろから誕生し、生活の中で浸透していき、衰退していったのか。また瞽女の存在は文化に対 […]

音楽を愛でるサル – なぜヒトだけが愉しめるのか

音楽を楽しめるのはヒトだけと言われているのだが、実際に家畜にモーツァルトなどの音楽を聴いて、肉の質を良くするという話があることを考えると、本当に音楽はヒトだけが楽しめるものなのかということを勘ぐってしまう。とはいえ動物は音楽を奏でたり、いろいろな音楽を知ったりと楽しむことができず、先ほどの音楽を聴く家畜も耳から得られる信号でしかないとも考えられる。本書はなぜ「音楽は人類特有のもの」かについて人類の […]

踊る昭和歌謡―リズムからみる大衆音楽

今となってはJ-POP言われている日本の音楽であるが、かつては「歌謡曲」と呼ばれていた時期があった。その歌謡曲もただ歌うだけではなく、ダンスとともに歌われた(もちろんジャンルにもよるが)。 ダンスというと、色々な「リズム」が存在するのだが、本書はその「リズム」の視点から昭和歌謡の歴史について紐解いた一冊である。 第一章「ダンスホールとジャズの戦前戦後―占領期1952年まで」 大東亜戦争、もとい日中 […]

悪ノ娘~黄のクロアテュール

著者の「悪ノP」は元々「ニコニコ動画」にて、ボーカロイドを使用した楽曲制作を手がけている方で、2008年にデビュー以降、様々な楽曲をニコニコ動画などの動画共有サイトに提供し、話題を呼んだ。その中で本書のタイトルである「悪ノ娘」や「悪ノ召使」が100万回以上の閲覧を記録したという。その2曲の歌詞をベースに本書が生まれた。しかも本書に出てくるキャラクターのモチーフは初音ミクをはじめ、鏡音リン・レンなど […]