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法律

比較のなかの改憲論――日本国憲法の位置

憲法改正の論議は今のところ沈静化しているとはいえ、これからまた改憲の動きがある可能性がある。私の根本は改正したほうが良いという意見なのだが、それ以前に護憲であろうとも、改憲であろうとも、憲法に関する議論は深める、いわゆる「論憲」を行うべきと考えている。 そこで本書である。本書は憲法改正の中でどこが改正される主軸となるのか、憲法改正における功罪とは何か、そして憲法改正ははたして可能なのか、憲法改正の […]

名誉毀損―表現の自由をめぐる攻防

日本国憲法第21条には「表現の自由」が保障されている。その一方で刑法230条第1項にて名誉毀損罪があり、他人の権利などを侵害・損害を被るような発言・行為を行った場合、懲役・禁錮・罰金刑が課される法律である。ほかにも名誉毀損は刑法だけではなく、民法上でも「不法行為」にあたり、損害賠償責任を負う側面も存在する。 法律を3つ提示したのだが、実際の所「表現の自由」と「名誉毀損」の線引きはいったいどこにある […]

新しい労働社会―雇用システムの再構築へ

労働法というと、「労働基準法」を始め様々な法律で守られているのだが、労働システム自体は時代と共に変化している。それに法律が対応しているのかと言うとなかなかそうとは言えない。もちろん労働システムも社会に対応しているかというと、首をかしげる所もあるのだが。「変化」と言うと10年近く前から「派遣」などの「非正規雇用」が出てき始め、リーマン・ショック以降になると、「派遣切り」と言うのが話題となった。最近で […]

大研究 日本の道路120万キロ

普段良く通る「道路」だが、道路にも国道や都道府県道、さらには市町村道まであるのだが、道路は車や歩行者などが通る道を連想するのだが、通行不能な「酷道」もあれば、海の上の道もあるという。そう言えばいつ放送されたか忘れてしまったが、国道の中には前述の「酷道」も存在するのを観たことがある。本書はめくるめく「道路」のすべてについて解き明かしている。 第1章「「道路法」で定義される道路」 「道路」は「道路法」 […]

死体は見世物か~「人体の不思議展」をめぐって

展示に際しても、捜索に際しても「倫理的な問題」というのは避けて通れない。私は「人体の不思議展」に行ったことは内のだが、北海道に住んでいる時にはTVのCMでよく見かけたことを覚えており、実際に行きたくなったのだが、当時は大学生の時分でお金がなかったため辞めてしまった。 しかし、この「人体の不思議展」は、「死体を展示する」ということについて、倫理的な観点から議論は絶えず、「人体の不思議展」が開催される […]

パワハラに負けない!――労働安全衛生法指南

一昨年から「ブラック企業大賞」が行われたり、新聞をはじめとしたメディアでも「ブラック企業」という言葉が使われたりし始めた。「ブラック企業」という言葉は私が就職活動を行っていた2007年頃には既にあったのだが、実際にいつ頃から使い始めたのかは不明である。 私は5年間の社会人生活の中で、「パワハラ(パワー・ハラスメント)」のようなことは存在しなかった。ただ、連日終電になるほど、忙しいことはあったものの […]

アニメ学

「アニメ」のことを取り上げる度に言うのが、自分自身大のアニメ好きである。毎シーズンごと新しいアニメをチェックするし、古いアニメのDVDを借りて視聴することもしばしばある。他人から「アニメおたく」だろ、と言われたりするのだが、否定はまずしない。それくらいアニメが好きなのである。 本書の「アニメ学」を取り上げるのも何かの縁なのかもしれない。日本のアニメは海外でも幅広く取り上げられており、世界的にも「ク […]

感情労働と法

「感情労働」という言葉はあまり聞き慣れないが、笑顔を売るようなサービス業の方々のことを指すとなると確かにその通りかもしれない。日本の職業で言うと看護師やCA、介護士など人との接客に関わる方々の労働のことを指している。その感情労働についても様々な「法」とそれらの「解釈」がまとわりついてくる。本書はその「感情労働」について、とそれを守る、あるいは規制する「法律」との関係について考察を行っている。 第1 […]

トコトンわかる株式会社のつくり方

著者の一人である原様より献本御礼。 「株式会社」というと、多くは今ある企業のほとんどを連想し、それを設立するためには多大な資金が必要と思ってしまう。 確かにその通りである。平成18年の会社法改正が施行されるまでは。 改正されてからは「資本金0円」でも株式会社は設立できる時代に入ったと言われており、かつ「スモールビジネス」の時代と呼ばれているだけあり、小規模な「株式会社」が数多く設立されているのだと […]

変革期の地方自治法

地方自治そのものが注目され始めたのは1999年の「地方自治法」改正にある。それ以前にも「地域振興券」など「地方」にスポットライトを浴びる機会はあったものの、最近ではメディアの注目も増えていることから地方自治の改革がこれまで以上に重要視され始めたと言っても過言ではない。あれから10年以上の月日が流れ、メディアから取り上げられた地方自治は「大きく変わった」という感覚があるのだが、実際はどうなのか、本書 […]