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生涯

ベラスケス 宮廷のなかの革命者

ディエゴ・ベラスケスと呼ばれる画家はスペイン絵画の黄金時代を支え、フランスの著名な画家であったエドゥアール・マネが絶賛したほどの存在だった。と同時に宮廷画家として活躍しながら、宮廷の中枢として活躍した人物でもあった。 そのベラスケスの生涯はどのようなものか、画壇、そしてスペインの王宮ではどのような存在だったのか、その生涯を追っているのが本書である。 Ⅰ.「画家の誕生」 ベラスケスが誕生したのは15 […]

小澤征爾 覇者の法則

世界的に成功した日本人指揮者は数多くいる。古くは齋藤秀雄や朝比奈隆がいたのだが、存命の日本人の中で最も世界的に活躍している指揮者は小澤征爾にほかならない。戦後から指揮者として名を馳せ、特に海外において傑出した才能を光らせて、世界的指揮者にのし上がった。その小澤征爾の生涯とそのルーツについて追っているのが本書である。 第一章「小澤家の遺伝子と育った環境」 小澤征爾の下の名前の「征爾」と言う名前には有 […]

ハッブル 宇宙を広げた男

私自身本を読むときは色々あるのだが、夜になると結構はかどりやすい。最もそういった性質なのかどうかはわからないのだが、なんとも落ち着く時間とも言える。その落ち着く時間は夜空がキレイで星々も映る。特に冬の時期は空気が澄んでいて、星がはっきりと見える。 星といえばそれを観察する際に使うのが望遠鏡。その中でもとくに有名なものとしてはハッブル宇宙望遠鏡がある。その望遠鏡にある「ハッブル」は本書で取り上げる人 […]

不可能を可能に――点字の世界を駆けぬける

日本では世界から見てもハンディを持っている方々にとってやさしい社会と言われているのだが、まだまだ日本でも課題は山積している。もっというとハンディに対する考え方・接し方についても昨年9月にJR川越駅で起こった事件があり、ハンディを抱える方々の接し方に暗い影を落としたことが挙げられる。 話を本書に戻す。デパートや図書館などの建物にはありとあらゆるところに「点字」がある。点字が存在することによって目にハ […]

君たちはなぜ、怒らないのか~父・大島渚と50の言葉

映画監督・大島渚が2013年に亡くなって2年の月日が経過した。映画ファンであれば「愛のコリーダ」や「御法度」という映画で有名であったということは百も承知なのだが、そうでない方であれば怒る、時として怒鳴るコメンテーターとして有名であった。そういえば戒名は「大喝無量居士(だいかつむりょうこじ、Wikipediaより)」とあるため、「大島渚=怒る」というイメージは定着していると言っても過言ではない。 本 […]

ニーチェはこう考えた

4年前に「超訳 ニーチェの言葉」と言う本が大ベストセラーとなった。その中で「本書はあくまでスタートラインである」と言うことを書いた覚えがある。 私事はさておき、ニーチェの代表作とすると「ツァラトゥストラはかく語りき」という作品がある。本によっては「ツァラトゥストラはこう言った」という記載もあるのだが、それをもじって「こう考えた」と言うタイトルにしたのかもしれない。 本書はあくまでニーチェの生涯をも […]

変化の人—努力すれば、苦難を乗り越える出会いが訪れる

生存原理として生き残るためには「変化」が必要である。しかしわかっていても日本人は「変化」を嫌う民族である。そのため「変化」を求めようにも、周囲の圧力により断念せざるを得ないケースもある。しかし日本人の中には「変化」を好み、時代の波にさらされながらも、流されもせず、己の信念をもって変化を行い、大成功を収めた人が何人もいる。その人々はいったいどのような変化を行ってきたのか、その変化に対する抵抗に対して […]

アドラーの思い出

今年のビジネス書のキーワードとして取り上げられるのが「アドラー」、もしくは「アドラー心理学」が挙げられる。「アドラー」はアルフレッド・アドラーのセカンドネームから取っており、19世紀終わりから20世紀始めにかけて活躍した心理学者で、夢理論で大成したフロイトと双璧をなす存在である。しかしこれまではなかなか認知されていなかったのだが、昨年末に「嫌われる勇気」が発売され、大ヒットしたことを皮切りに、数多 […]

儲けすぎた男―小説・安田善次郎

「儲けすぎた」と言う言葉に引っかかって購入したのだが、「儲けすぎた」と言うと「秒速」と言う言葉で世間に名を馳せた方が、急成長したものの、昨月末に資金ショートし、六本木にあるオフィスや車、さらにはマンションを売却した、と言うことで話題となっている方を連想してしまう。もうすでにニュースになっているので、名前は言うまでもないのだが、「儲けすぎ」というイメージからちょっと関連づけられるのではないかと思い購 […]

大丈夫、死ぬまで生きる 碁打ち 藤沢秀行‐‐無頼の最期

今から5年前、ある碁打ちがこの世を去った。 その男の名は、藤沢秀行。 囲碁界最高峰のタイトル戦・棋聖戦で6連覇を達成し、名誉棋聖の称号を得るなど華々しい活躍を見せたのだが、「無頼」とこれほどまでに体現した人物であり、飲む・打つ・買うと言う言葉をこれほどまでに表現した人物は存在しない。しかしその一方で、囲碁の指導は国内外問わず行っており、世界的に活躍した人の中には薫陶を受けた人も少なくない。 破天荒 […]