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男女

世事は煙の如し 中短篇傑作選

本書のタイトルの一部である「世事」とは、 「1.世の中の事。処世の事。  2.僧が、通常の食事以外にとる食事。  3.世帯のこと。家事。また、食事。」(「広辞苑 第七版」より) とある。食事という意味合いが多いのだが、実際には「家族」や「世帯」といったものがあり、男女の関係を表している。男と女の関係は全く関係ないように見えて恋人同士や夫婦など、紐解いていくと色々とある。 本書は男女関係を基軸にした […]

愛が挟み撃ち

簡単に言えば「三角関係」であるのだが、いざ「三角関係」のことを考えるとドロドロとした印象を持ってしまうのだが、本書における「三角関係」はどうも考えさせられるものである。 その「考えさせられる」理由として「愛」そのものの定義にある。哲学的な論考のように思えるのだが、実際に男女の付き合いをする、あるいは恋愛をしないと分からないのかもしれない。もっとも自分自身は恋愛事にはとても疎い(というか彼女いない歴 […]

忍土

それぞれの土地にはそれぞれの「愛」がある。もちろんその「愛」の形は全国津々浦々の違いもあれば、その男女の性格の違いにも表れる。その中でどのような恋愛模様があるのか、本書はその地域での恋愛模様を短編集という形で描いている。 そもそも「忍土(にんど)」とは、「娑婆」であり、現在の世界である。その世界の中での恋愛は色々あるのだが、その色々の中で厳しい現実のようなものがある。 しかし恋愛とひとえに言っても […]

最初のオトコはたたき台

オトコを使って何の「たたき台」をするのか気になって本書を手に取ったのだが、そもそも女性を磨くため、あるいは恋愛のための「たたき台」という意味合いであるのかもしれない。 「かもしれない」と表記した理由として、本書の中にはその「たたき台」と表記しているワケではなく、むしろ著者の紡ぐエッセイの中にある行間を見てどれが「たたき台」になっているのかを読み取るほかないためである。 ちなみに本書はどのようなモノ […]

いい女はドMが9割

カシオペア出版様より献本御礼。 見るからに衝撃的なタイトルであるが、これは著者が歌舞伎町のホストとして長年多くの女性に対して接してきて、達した一つの「解」といえるものである。なぜいい女は「ドМ」なのだろうか、そして惚れさせるためにはどうしたらよいのか、本書は女性に惚れさせるための心理術を伝授した一冊である。また前もって語っておくが、本書で取り上げられる「S」と「М」は本来ある「サディズム」や「マゾ […]

憧れの女の子

本書のタイトルを見ると「憧れている女の子がいる」というように見えてしまうのだが、表題作はそうでは無く「女の子」を持つ事に憧れるという意味合いでつけられている。本書はもうすぐ三人目の子供を産もうとする母親を主人公にした夫婦を描いている表題作の他に、短編が5つ収録されている。 特に本書で強調しているのは「男女」の風景であるが、子供の産み分けもあれば、夫婦仲、さらには婚約関係、恋愛、そして親子と様々な「 […]

浅草のおんな

先日「男の流儀」や「作家の遊び方」にて豪快な一面を世に送り出した伊集院静氏。著者の師匠である阿佐田哲也(色川武大)の下で作家としてだけではなく、麻雀などの遊びも教えられた。その兄弟子にはミスター麻雀・小島武夫がいる。 本書の舞台を浅草に選んだのも伊集院氏らしい。浅草には寄席である演芸ホールやストリップ劇場のある六区もあれば、近くには吉原もある。江戸の中でも娯楽が豊富である場所と言える。 本書の話に […]

普通のダンナはなぜ見つからない?

文藝春秋 様より献本御礼。 約1・2年前まで「婚活」や「恋活」という言葉がブームとなり、それが去った今でも残っている。「非婚化」「晩婚化」となった時に、出生率をはじめ結婚率も上げるための特効薬だとこぞってTVや新聞、雑誌などでも取り上げられるほどであった。しかし現実はそう甘くはなかった。女性と男性の価値観のかい離や高望みが浮き彫りになってしまうという皮肉な結果をもたらすこととなってしまったのである […]