TAG

筑摩選書

災害弱者と情報弱者~3・11後、何が見過ごされたのか

2011年3月11日午後2時46分、会社ではそろそろウィークエンドを迎えようとした頃、東北三陸沖を震源とした巨大地震に見舞われた。この地震により津波、さらには原発事故も併発し、多くの家屋が壊れ、人々の命が失われた。 その震災の中で活躍したのがTwitterやFacebookといったソーシャルメディアだったのはかつて震災にまつわる本の書評でも言及してきた。 本書の話に移すがその災害のなかで、災害に対 […]

悪の哲学~ 中国哲学の想像力

「悪」とは何か。 「罪」を犯してからなのだろうか。それとも人間としてはずれたことをやってからなのだろうか。それは定かではない。 自らの「道徳」の中にある「善」と「悪」その二項対立の狭間は、何があるのか不明であるが、本書はその中で「悪」そのものの原理について中国大陸の哲学として「荘子」や「荀子」はじめとした多くの哲学者の思想を取り上げながらその原理を追っている。 第1章「君子の悪と小人の悪」 「君子 […]

公共哲学からの応答~3.11の衝撃の後で

「公共哲学」とは何なのか。調べてみると、 「「公共性」をキーコンセプトに、哲学・思想史・政治学・法学・経済学・歴史学・科学技術論などのタコツボ化された個々の学問を共通の土俵に乗せ、相互の知見を討議のこと」(山脇直司著『公共哲学とは何か(ちくま新書)』より一部改変) だという。いわゆる公正な社会とするために、メディアなどの「公共」にまつわる機関などの問題を考える学問・哲学のことを指している。 昨年3 […]

贈答の日本文化

贈答の文化は世界中に形は違えど存在する。日本でもその例外ではなく、夏の「お中元」やもうそろそろやってくる「お歳暮」などが代表的である。ほかにも「結婚祝い」や「出産祝い」、「快気祝い」などの祝い事にも贈答の文化が根付いており、その「お返し」もまた根付いている。 日本の文化に「贈答」が根付いたのはいつの時代だったのだろうか。そしてなぜ「贈答」の文化が根付いたのか、本書は民俗学、宗教学、哲学などの観点か […]