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経済

ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話

本書ほど「爆笑」と「痛快」を同時に思った一冊はなかった。 私たちが良く聞くマネーの話に踊らされてしまい、しまいには損失を被っていたという笑えない話というのが後を絶たない。それにより、「金融=怖い」「金融=悪」という印象を持ってしまう。つまり「騙されてしまった」ということである。 本書ではグリム童話を基に(というかパロディといった報がふさわしいと思うのだが)金融にまつわることについて書かれた一冊であ […]

目立つ力

小学館新書が創刊されて1年になるが、創刊時に勝間氏も「読書進化論」を引っ下げて名を連ねた。その読書進化論で書評を公募したことも有名な話であるが。ブログの可能性を一気に広めた立役者であり、ビジネス書の可能性を広げた立役者でもある。現在は経済的な会議のメンバーに選ばれるなど、まさに「引っ張りだこ」とも呼ばれる状態である。 本書はインターネットを通じて自己表現をすることにより、「人生ブランディング」もと […]

悩めるアメリカ

バラク・オバマ大統領が核廃絶発言によりノーベル平和賞を受賞しても、支持率は一向に上がらず、核廃絶以外にも経済政策やイラク戦争処理などで課題山積となっている現在のアメリカ。「超大国」と言われているアメリカが岐路に立たされている今、どういった状況なのか。本書はニューヨーク駐在経験のある日本経済新聞編集委員が現地へ赴きありのままのアメリカを見てきた記録である。 第一章「不安・分裂の真相」 過去に起こった […]

ビジネス読解力を伸ばす未来経済入門

株式会社オトバンク様より献本御礼。 2008年の10月にリーマン・ブラザーズの破たんにより、経済は世界的に後退していった。「経済」と言うと国単位での「経済政策」や様々な催しからの「経済効果」、家庭単位での小さいもので言えば「経済事情」と「経済」は様々な場で使われる。本書は国単位とったマクロな部分から経済を見ているのだが、様々な国の経済を垣間見ることができ、興味深く作られている。 第一部「時代の流れ […]

資本主義のコスト

洋泉社様より献本御礼。 2008年10月の「リーマン・ショック」により、経済は世界的に減衰してしまった。今は落ち着きを取り戻し、景気も上向きになりつつあるのだがまだまだ油断できない状況である。この急激な景気後退により、「資本主義の崩壊」といった「資本主義」に関する本が続々と出てきており、資本主義の在り方と言うのが問われたのもこの時期である。この資本主義という言葉が用いられ始めたのは19世紀のころで […]

どうする!依存大国ニッポン

日本は何もかも依存してしまっている国と見られても仕方がない。すでにいくつかの本でも説明しているが日本の食料自給率は40%(カロリーベース)である。食糧のほとんどが輸入に頼っている現状がある。 それだけではない。原子力などのエネルギーや鉱物などの資源、さらに兵器に至るまで海外に依存してしまっている。 「島国」であること、国土が狭いこと、「敗戦国」であることと言うように理由づけであればいくらでもできる […]

ベーシック・インカム入門

ベーシック・インカムというのは直訳すると「基本所得」であり、労働状況や今の職業の有無に考慮せず、無条件で一定の額を給付できるというシステムである。今まさに定額給付金のことを言っているのではという声もあるが、これにも若干似ているが、この定額給付金システムを毎年のように所得として支払うというシステムをいう。世界的には約200年もの歴史を持つといわれているが、あるいはどの国が行っているのか、行っている国 […]

アメリカの終わり

昨年の10月にリーマン・ブラザーズ倒産によって急速に、かつ世界的に景気が後退した。特にアメリカの経済の減速は凄まじいものがあり、「ドル危機」まで言われるようになった。さらに今年はかつて世界一の自動車メーカーとして名をはせたゼネラル・モーターズ(GM)が「チャプター11(日本で言う「民事再生法」)」を適用し、事実上破産した。これから再建に向けて動き出す。 本書は経済的な終わりというよりも「イラク戦争 […]

自然と人間―哲学からのアプローチ

科学や経済の進歩によりモノが豊かになり、生活も便利になった。しかし人間として生きていくにあたり、肝心の「心」が失っているように思えるのは私だけであろうか。科学や工業の発展の反面、森林伐採により自然が失われている。「21世紀は「心」の世紀」であり「「環境」の世紀」だろう。その時にこそこういった哲学のアプローチというのが必要不可欠になる。本書は哲学、特に自然哲学を交えながら自然について、哲学史の感じで […]

日本経済を襲う二つの波―サブプライム危機とグローバリゼーションの行方

上武大学大学院教授の池田信夫氏は著者を「地底人」と揶揄した。 なぜ池田教授は彼を地底人だと読んだのか。著者は「定額給付金」と言った「バラマキ政策」と呼ばれるものを称賛したからだ。ではこの理由も兼ねて本書で検証する。本書はサブプライム危機とグローバリゼーションが波として日本経済に襲い掛かる。バランスシート不況の分析でもってこの不況の乗り切り方を提示している。 第一章「サブプライム問題は戦後最悪の金融 […]