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自伝

少女を埋める

「自伝的小説」はこれまで何度も読んできたのだが、著者の小説は自ら「社会」に対して、「メディア」に対しての苦しみが映し出されている。コロナ禍に伴っての帰郷と、その故郷での絶望と脱出が描かれている。 本書にて描かれている物語は著者自身のインタビューなどで度々取り上げられていた故郷や家族についてが中心となっている。もちろん「自伝的小説」のため、主人公像は別の人であるのだが、中身は著者自身である。 私自身 […]

フラクションの闇

本書は庁舎が労働組合を渡り歩きながらも、共産党員としても渡り歩いた記録である。しかしそれは20歳から43歳までの23年間で、最後は共産党から除名されたという呆気ないものだった。しかしその23年の中でなぜ除名されたのか、それを自らの労働組合員、そして共産党員としての歴史を振り返りながら総括を行っているのが本書である。 第一章「学生運動と入党」 著者が共産党に入党したのは1972年の時である。当時は学 […]

その果てを知らず

著者の眉村卓氏はSF小説を長らく描き続けてきた。その眉村氏の最期の一冊と言えるのが本書である。60年以上前にあるサラリーマンが小説の道を歩み出し、SF小説を描き始めた。やがてサラリーマンを続けながら作家人生を歩んでいった中で彼は何を見いだしたのかを描いている。 もっとも本書は「自伝的小説」とも言えるものである。主人公や境遇こそは架空であるものの、著者自身も元々は大卒後サラリーマンとなり、その中でS […]

喜ばれる人になりなさい 母が残してくれた、たった1つの大切なこと

親孝行したいときには親はなし 経済的に自立して親孝行を行おうとしても、親がいなくなってしまうと言うことも少なくない。もっとも親が生きているうちに感謝の言葉を伝える、あるいはご褒美をするなどの「孝行」をすることがいかに尊いかを定義した川柳でもある。 かくいう私もコロナ禍で2年以上帰省できず、親に会えていない。とはいえ不定期ながらメールを送ったり、電話をしたりして、近況は報告している。そのためある程度 […]

クルマ買取り ハッピーカーズ物語

サンライズパブリッシング様より献本御礼。 著者は車の出張買取として事業立ち上げから急速に成長を遂げてきた。しかし事業の立ち上げを行う前は、一介のサラリーマンであり、営業を行ってきたが、一念発起して独立、本当の意味で「様々な道」を経て現在に至っている。この「様々な道」を経ていったところが、本書の中に秘められており、周囲から見たら廻り道を繰り返しているように見えているのだが、実を言うとこれがビジネスを […]

母親力 息子を「メシが食える男」に育てる

昨年2度目の引退、もとい完全引退をした森昌子。歌手に女優にと幅広く活躍された人物であると同時に、3人の子供を育てた母親としても知られている。本書はその母親として、どのように3人の子供を育てたのかを取り上げている。なお森昌子の子にはONE OK ROCKのTakaやMY FIRST STORYのHiroがいる。 第1章「子育ては3歳までが勝負」 子育てというと難しい側面があるように見えるが、森昌子は […]

この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。

著者は本当の意味での「地獄」を味わった人なのかもしれない。それ程の不幸を味わいながら、立ち直り、活躍をしているのだが、病と今もなお闘っている状況であり、体験記を今もなお綴り続けている。その病が発病してから闘いはじめ、そして闘い続けている最中を綴っているのが本書である。 第1章「精神障害、生活保護、自殺未遂」 短大を卒業し、雑誌の編集者として社会人生活を始めたときから大きなつまずきを起こしてしまった […]

お金も愛も手に入れる生き方 働き方

サンライズパブリッシング様より献本御礼。 著者は過去に不動産投資に関する本をいくつか上梓した。その著者がおそらく初めて自分自身の人生を赤裸々に語ったと言える。その人生はまさに「ジェットコースター」と言う言葉が似合うほどの波瀾万丈のものであった。本書の帯にもあるようにリッチとプアとの行き来もあり、そのことで得られたこともたくさんあったという。本書は自らの人生を振り返りながら、生き方・働き方について取 […]

歌え、翔べない鳥たちよ ―マヤ・アンジェロウ自伝―

本書の著者はアメリカの詩人・歌手であり、戦後にはマーティン・ルーサー・キング・ジュニアとともに公民権運動にも参加したほどである。ちなみに本書は著者は51歳にあたる1979年に上梓された自伝である。 詩や歌に対する思いのみならず、第二次世界大戦や人種差別の中で生き抜いていただけに、その中での苦しい体験が克明に綴られている。しかも「籠の中の鳥」の比喩をふんだんに利用しているほどである。自伝の中でも先述 […]

バレリーナ 踊り続ける理由

日本を代表する人物は様々な世界でいるのだが、本書はバレリーナの世界で活躍する日本人がいる。その人は22年間にわたり、世界最高峰のバレエ団であるイギリスの「ロイヤル・バレエ団」にて最高位である「プリンシパル」に居続けた。現在はフリーランスとして活躍する傍ら、後進の育成も力を注いでいる。その伝説のバレリーナはなぜ踊り続けるのか、バレリーナであり続けるのか、自ら綴っている。 第一章「好き、は人生の導き手 […]