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自伝

広告と生きる―私の履歴書

本書は2008年8月1日〜31日まで日本経済新聞において連載した「私の履歴書」を加筆したものである。 電通を一筋55年勤めあげ、広告とともに生きている著者による回顧録である。55年もの間広告をどのようにみてきたのだろうか、電通マンとしてどのように生きたのだろうかなどの生涯についてたっぷりと書かれている。 第1章「喧嘩と野球の浪人生活」 著者は1929年に京城府(現在のソウル市)で生まれ、16年間そ […]

ラークライズ

本書の著者であるフローラ・トンプソンの自伝的フィクションであり1939年に刊行された作品である。 ちなみに本書のほかにも「キャンドルフォードへ」や「キャンドルフォード・グリーン」とあわせて3部作として1冊にまとめられた作品があり、それによって彼女は名声を確固たるものとした。 有名な3部作の1作目に当たる本書は、自らの少女時代は貧しいながらも喜びも悲しみにも感情に満ち溢れた物語であり、著者自身の体験 […]

スーパーセールス姉妹 知栄と佳栄―「母」から受け継いだ豊かなこころ

先週金曜日のセミナーにおいて、祐川京子氏から献本御礼。 巷では本書はすごい反響を呼んでいるようである。ちなみに本書では保険営業で30年連続営業日本一の母をもつ娘2人の一冊である。その娘2人もかたや4万人いる営業職員の中で9年連続全国1位(本書が出た後に10年連続1位を獲得された)、かたや5年連続全国2位である。 これまでどのようにして、営業において功績を上げるためにやってきたのだろうか、母の教えと […]

時の歩みに錘をつけて

本書はニューヨークでレストランを経営している方が書かれた長編小説である。著者は単純に計算する限りで67歳であるわけだが、彼の自伝的作品と言っても差支えないと私は思う。 本書のタイトルにある「時の歩みに錘(おもり)をつけて」だが著者が生きた約67年間の歩みにどのような「錘」と書いてあるとおりにどのような重みが付けられていたのかというのがひしひしと伝わる作品である。アメリカに限らず世界中様々な国を旅し […]

エリー(C)―茅ヶ崎の海が好き。

昨年の8月のライブを最後にサザンオールスターズは無期限の活動休止となった。ファンである私は再び「サザンオールスターズ」が復活し、ライブを行い、シングル・アルバムを出すことを切に願っている。 サザン関連と言ってしまうとかなり失礼だが、本書の著者はあの桑田佳祐の実姉であるが、この方は本書を完成して10日後に帰らぬ人となった。つまり本作は史上唯一の桑田佳祐、及び茅ヶ崎についての自分自身の話を一冊にしたも […]

圓楽 芸談 しゃれ噺

2006年春に五代目三遊亭圓楽が笑点を引退、それと同時に落語界からも一線を退いた。私は圓楽の落語はCDでしか聞いたことがないが十八番の「浜野矩随(はまののりゆき)」や「中村仲蔵」であれば聞いたことがある。圓楽の話を一言で言うと芝居噺を聞いたことしかないせいか「迫真」と言うほかない。今度は圓楽の人情噺、とりわけ涙を誘うような噺を聞いてみたい。 それはさておき本書は三遊亭圓楽の生い立ちについてつづられ […]

「アメージング・グレース」物語―ゴスペルに秘められた元奴隷商人の自伝

アメージング・グレースという曲は誰でも一度は聞いたことがあるだろう。一応CDもいかに挙げておいて見た。 アメージング・グレースと言うのは歌詞が非常に素朴であるが、前向きになれる気持ちになる歌詞である。実はこのアメージング・グレースのかしは元奴隷商人が書いたものであることはご存じだろうか。本書はこの元奴隷商人の自伝を綴っている。 第1部 名曲「アメージング・グレース」秘話 誰もが一度は聞き、一度は口 […]

日銀はだれのものか

財団法人アメリカ研究振興会理事長(本書発売当時)で、石油問題の権威として知られ、日銀審議委員も勤めた中原氏の日銀人選にかかわる自叙伝である。 第一章「金融政策に向き合う」 本書の話の始まりは「失われた10年」の真っ只中であった。山一證券が倒産し、北海道拓殖銀行が破たんした後から本書の話は始まる。 第二章「ゼロ金利への挑戦」 第三章「ゼロの攻防」 第四章「ゼロ金利解除」 ここのあたりで景気回復のため […]

子米朝

今年の10月に桂小米朝が五代目桂米團治を襲名した。五代目米團治の師匠はご存じ人間国宝であり、父である三代目桂米朝。米朝の師匠は四代目桂米團治、つまり米朝の師匠の名を自分が継ぐという形になったのである。当然戦後の上方落語の草分け的存在であったということから大名跡である。これから五代目米團治はそのプレッシャーと戦わなければいけなかったが、米團治が小米朝だった時代でも人間国宝を父に持つ噺家として、七光的 […]

私のなかのよき日本―台湾駐日代表夫人の回想五十年

日本統治時代の台湾を知っている人は今どれくらいいるのだろうか。 台湾にとって日本人というのは2つの意味合いを持っている。ひとつは上記の統治時代により、「日本精神(リップンチェンチン)」を教わったことへの感謝の念と、日本文化への憧れ。もう一つ、これは戦後中国から渡ってきた台湾人のことだが(いわゆる「外省人」と呼ばれる人々)、彼らは日本は憎悪の的として見ている。実は彼らは日中戦争や国共内乱の時に国民党 […]