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講談社現代新書

人が集まる建築 環境×デザイン×こどもの研究

建築物は何とも言えない不思議な雰囲気を持つ。その雰囲気の中には人が集まるような楽しげなものもあるのだが、その要因とは一体どのようなものなのか、本書は様々な建築物を引き合いに出して取り上げる。 第1部「なぜ人は「遊環構造」に集まるのか」 遊環構造は遊びや楽しみを集めるための構造をとしてある。その面白さがいかにして人を集める要因となるのか、その要因として取り上げている。 第2部「あそびやすい空間の構造 […]

愛と暴力の戦後とその後

「愛と暴力」という言葉を聞くと後者は戦後の一時代の中で出てきた産物としても挙げられる。しかし「愛」はどこにあるのかというとなかなか難しい。そもそもその両者の言葉には戦後の歴史を紐解いてみると関連付けられるものがある。その関連付けるものはどのようなものか、本書はそのことを論じている。 第1章「母と沈黙と私」 親子愛はどこにでもあるのだが、その「愛」の形は国それぞれである。そのそれぞれであるそのそれぞ […]

絶望の裁判所

本書のタイトルを見るとふとゲームやアニメになった「ダンガンロンパ」を思い出してしまう。この作品自体は裁判ではないのだが「学級裁判」と標榜して指名された者を死に追いやることから「絶望」がサブタイトルにつく。 それに似たものではないのだが、本書は元々裁判官で、最高裁を含めた様々な裁判の現場を見聞きして思ったのが「絶望」の二文字だったという。その理由を本書で暴露している。 第1章「私が裁判官をやめた理由 […]

呼鈴の科学 電子工作から物理理論へ

私自身、家にいないことも度々あるのだが、たまに家にいるときもある。その時に「ピンポーン」と呼び鈴が鳴るのだが、それがなると途端に反応をしてしまう。そのたびに思ってしまうのだが、呼鈴のパターンは色々あれど、途端に反応してしまうのはなぜか、そこには「科学」が秘められているのだが、その秘められているメカニズムを取り上げているのが本書である。 第0講「科学は観察にはじまる」 科学を研究するには観察がどうし […]

ふしぎなキリスト教

宗教人口を表すと、キリスト教が世界で最も多く信仰されている宗教と言える。もちろんキリスト教の中には「カトリック」「プロテスタント」「イギリス清教」など様々な宗派が存在するため、一枚岩ではない。その一枚岩ではないキリスト教は、宗派の一枚岩もあれば、キリスト教の成り立ちや考え方も一枚岩ではない。その「一枚岩ではない」こともまた本書のタイトルにある「ふしぎ」な部分がある。その「ふしぎ」とは一体何か、その […]

宇宙はなぜこのような宇宙なのか――人間原理と宇宙論

宇宙はまさに不思議な世界である。年々解明されてはいるものの、解明するたびに新たな謎が出てきて、議論を呼ぶ。その宇宙はアリストテレスの時代から議論を起こしてきたのだが、その議論の中で人間は宇宙をどのように見てきたのか、そして私たちが映している「宇宙像」はどのような変遷を遂げてきたのか、その変遷を解き明かしているのが本書である。 第1章「天の動きを人間はどう見てきたか」 アリストテレスは「天動説」を発 […]

戦前日本の安全保障

日本における安全保障法案の改正が9月17日に参議院で可決し、成立した。しかし現在でもそれに反対する方々が訴訟の準備を始めており、まだまだ安保の火はとどまるところは知らないといえる。 しかし日本の安全保障は戦後から作られたわけではなく、大東亜戦争以前から存在していたという。本書は戦前の中でも「第一次世界大戦」の時期から、大東亜戦争にかけてどのような安全保障を行ってきたのか、そのことについて取り上げて […]

モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン

私自身クラシック音楽を鑑賞する趣味があるのでヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(以下:モーツァルト)については何曲か知っているし、生涯について数多くの評伝があり、中には映画化されたものまである。「神童」や「天才」というものを欲しいままにしてきたモーツァルトであるが、実際にそれを有名に仕立て上げた立役者が存在するという。 その男名前は「ルートヴィヒ・フォン・ケッヘル(以下:ケッヘル)」。ケッヘ […]

占いと中世人―政治・学問・合戦

占いの歴史は深く、中国大陸における「四書五経」の中で「易経」がでてきたことにある。ただ、史料がないが、もしかしたら古代エジプト・ギリシャ・ローマなど紀元前から文明のあったところでも同じような占い・占術があったと思われる(あくまで推測である)。 では本書の話に移る。本書は日本における「中世」、時代からして、平安時代~戦国時代に欠けての占術と人びと、その中でも軍事・政治・学問と「占い」との関係性につい […]

モテたい理由

人それぞれなのだが、「モテたい」感情は存在する。「モテたくない」とか「すでにモテている」という状態であれば、そういう感情は起こらないのだが、実際に「モテたい」という願望を持つ男女は少なくなく、それでいながら「モテ」に関する本は書店でもよく売れる。「モテ」というと男性のことについてとらえがちであるのだが、女性も「モテたい」理由が存在する。本書はその「理由」について取り上げている。 第1章「女の目から […]