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議論

読んだ、飲んだ、論じた

本書は3人が1夜三冊ずつ、計23夜にわたって三冊の本について鼎談を行ったものである。3人は書評でも有名である。鹿島茂氏は「子供より古書が大事と思いたい」とはじめ多くの書評の著書も書かれており、福田氏は文芸評論家で「作家の値打ち」や最近では「闘う書評」も上梓されており、松原氏も経済から格闘技まで幅広く論じられる人である。 本書は全部で69冊の本の書評を行っているが、鼎談のなかで枝葉のように次々と参照 […]

教育格差の真実~どこへ行くニッポン社会~

本書は教育問題に関して教育評論家の尾木直樹氏と経済アナリストの森永卓郎氏の対談をまとめたものである。 教育問題について様々な提言があるのかと思ったらほとんどが批判ばかりで救いようがないほどコテンパンにしているようにしか思えなかった。 まずは森永氏の発言 「日本は間違いなく壊れると思ってるんです。おバカな学者たちが、少子化対策として…」(p.13より) 誰のことを言っているのだろうか。もしかしたら自 […]

著作権保護期間―延長は文化を振興するか?

現在日本における著作権の保護期間は存命期間及び死後50年である。現在はそれほど目立ってはいないがこの保護期間を70年にしようとする動きもある。実際現在では据え置かれる状態であるが権利者を守るためという理由で20年延ばすべきだろうか、被権利者の権利を守るために延ばさざるべきかというのは分かれている。 しかしその議論に関しては権利者側でも著作権保護が大多数ではなく「保護期間延長派」「保護期間据置き派」 […]

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan

ビジネス本でも大人気の勝間和代氏が日本の未来の為の提言を残した1冊である。ちなみに私自身も「フレームワーク術」で書いており、かつ右のリンクにも(無断で)勝間氏のものがあるためこれは買うしかないだろうという幹事で本書を購入。 全体的な内容であるが格差やワーキングマザー等が大半を占め、若者の貧困からポスト資本主義にいたるまで書かれていた。 第1章「若い人が暗い国」であるがここでは最近のビジネス本ブーム […]

ブログ論壇の誕生

ここ最近はそれほど多くは話題となっていないもののブログを通じて時事的なことについて活発な主張や議論が多い。また私みたいなブログを通じて書評を行っているところもある。本書はそういった「ブログ論壇」についてどのような影響を及ぼしているのかというところについて書かれている。 最初はブログ論壇についてあるものと似ているところを突いている。十八世紀のイギリスのコーヒーハウスやフランスのカフェ、サロンでの討論 […]

環境問題のウソ

本書は環境問題にまつわる様々な嘘を暴いている。今や環境問題については賛成論ばかりではなく著者や中部大学の武田邦彦教授らの否定・懐疑論も盛んに言われ始めている。ようやく環境問題について両面的な意見が出てき始めたことにより活発な議論が期待できる。 しかしそれで待ってばかりではいられないのも現実である。環境問題について様々な妄信を切っているが武田邦彦教授の本が人気先行しただけに本書が日陰の存在となってし […]

パール判決を問い直す

まず結論から言うと中島氏は小林よしのり氏と論争を繰り広げたという、ゴー宣のパール真論ではさんざん中島氏や西部氏を批判しながらもパール判決の在り方を語っていたが、本書では小林氏の批判がないといってもいい。まずはここで期待外れ。もう一つは裏の帯紙。中島氏は「自称保守派の法哲学の乱れを正す」と主張し、西部氏は「パール判事は進歩主義者であった」と主張している。 パール判決の前文にどこにそんなことが書かれて […]

議論のウソ

議論を語る上での様々な嘘を指摘しているかと思ったら、ちょっと期待外れだった(ものすごくいい意味で)。というのは、まず出てきたのは統計に関するウソ。少年非行ニュース評論からを題材にしている。これには大きなまやかしがあることに私も気づいた。あの本(少年をいかに罰するか)からですけどね…。 そして次は憎き本「ゲーム脳の恐怖」を徹底的に嘘を暴いています。私もあの本については統計的、仮設的にかなり無理がある […]