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近代

キーコンセプト 文化―近代を読み解く―

本書はキーコンセプトとして「文化」についての考察を行っている。ドイツやイギリス、アメリカ、そして日本とそれぞれ異なる歴史、言語があり、「文化」を形成して言っている。本書は各国の文化の変遷をたどるとともに、近・現代の中でどのような「文化」を形成していったパターンについて考察を行っている。 1.「文化概念の発生と展開」 本章の話に入る際に、「文化」と「文明」の意味の違いについて、とある辞書にて確認して […]

近代日本の陽明学

「陽明学」は16世紀に王陽明が成立させた儒教における学説の一つであり、「心即理」「知行合一」などを根本に挙げられている。知ったこと、思ったことを即行動に移し、自らの「知」を動的に理解する思想を指し、日本でも幕末から昭和にかけて数多くの有名人が陽明学に信奉したことでも知られている。本書は日本における陽明学の歴史と概念を表しながら、中国大陸から生まれた陽明学と日本における陽明学の差異についても考察を行 […]

ドイツ現代史の正しい見方

ドイツにまつわる歴史について様々な議論があり、日本における「歴史認識問題」とほぼ似ているような状況にある。第二次世界大戦が終焉して今年で64年を迎える今、20世紀のドイツの歴史についてどのようなものであったか、ドイツを代表する歴史著述家、セバスチャン・ハフナーが紐解いた一冊である。 第1章「ローマ帝国の巨大な遺産」 ローマ帝国が滅びた年は諸説が多いが、最も遅いもので1806年というのがある。ローマ […]

水の神秘 科学を超えた不思議な世界

「水」は生物が生きていくに当たり最も必要なもののひとつである。「哲学の祖」として知られるタレスも「万物の根源は「水」である」と唱えたほどである。 しかし、「水」はどこからできたのだろうか、何をもって水と考えられたのであろうかというのはあまり分からず、たとえ知っていたとしても自らの生活の上で何の役に立つのかというのはわからないだろう。 しかし今日は「地球温暖化」と言われて久しく、その影響により食糧危 […]

人は何を旅してきたか

「旅」というと自分自身憧れを感じることがある。 行ってみたいところがあるとすると、 ・野山獄跡、松下村塾(山口県萩市) ・殉国七士廟(愛知県) ・知覧特攻平和会館(鹿児島県) 他にもいろいろあるが、時期が来れば旅をしようと考えている(その前にブログをどうしようかというのも考えていないが)。 さて本書は専修大学人文科学研究所創立40周年を記念して5日10講演の中から選りすぐりの講演を取り上げているモ […]

故国を忘れず新天地を拓く

今も昔も変わらないことだが、面積の割には人口が多い日本。しかしあふれかえる人口をどうにか分散しようと台湾や韓国を併合し、インフラを整備して日本人を移民したり、満州を建国しそこでも移民を推進したりした。本書はそういう所ではなく、カナダやハワイ、北南米への移民に関して書かれている。 当然そこでは非常に過酷な環境であったが、日本人の根性の強さに感動し、現地の人々に勇気を与えたということには称賛に値する行 […]

戦前・戦後の本当のことを教えていただけますか

本書は一昨年の3月に亡くなられた兼松學氏の戦前・戦後のことをつづっている。ちなみに兼松氏はこの当時は鉄道省に入省し、霞が関で大東亜戦争を体験した。そしてその後の日本の戦後のことについてありのまま話された。 第1章は戦前の暮らしについてだが、父の誇りと共に勉学そして遊びにがむしゃらだった少年時代から外国人と英語で論争、東京帝大時代から鉄道省に入る前までのことである。旧制中学というと現在でいう高校であ […]

オリエント急行の時代

オリエント急行の歴史は殊のほか長い。1883年にパリ〜イスタンブールで運行されたのが始まりであった。その後世界大戦により途中運行中止があり、戦後再開されたが東西冷戦のあおりから1977年に廃止された、しかしその5年後の1982年にスイスの会社が購入し、観光目的で新たなオリエント急行として、運行を始め現在にいたる。 本書では「走るホテル」としてのオリエント急行、それに通過する国々の紹介を第1部に取り […]