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都市

遠くの都市

「遠くの都市」というと「郊外」や「街外れ」と連想してしまう。郊外というと都市とは違う「開放感」が込められているように思えるが、その実は逆で、「閉鎖的」であり、かつ「排外的」であるのだという。 本書はロサンゼルスの都市構造を中心に「都市」そのものの「閉鎖性」と「排外性」について論じている。 第1部「遠くの都市」 最初に書き忘れてしまったが、本書は「都市哲学」というジャンルである。 「哲学」というと「 […]

オオクボ都市の力―多文化空間のダイナミズム

JR山手線で新宿駅から外回り電車に乗ると次の駅は「新大久保」という駅に停車する。私自身、新大久保には一度だけ行ったことがある。4年前の話になるが、会社のプロジェクトの仕事場がちょうどそこに近いところにあったため、忘年会を新大久保から5分ほど歩いたところにある韓国料理店で行った。それ以来一度も行っていないため、現在はどのような形に変貌を遂げているのかはわからない。 当時から新大久保を含めた「大久保」 […]

無理

「無理」という言葉をある辞書で引いてみると以下の意味が出る。(「Goo辞書」より) 1.物事の筋道が立たず道理に合わないこと。 2.実現するのがむずかしいこと。行いにくいこと。 3.しいて行うこと。押しきってすること。 「無理」と言う漢字をそのまま見ていくと、1.が「道理」が「合わない」、もしくは「無い」しっくりと来るが、2.の意味が最も多く使われているように思えてならない。 本書のタイトルの話を […]

なぜ無責任な建築と都市をつくる社会が続くのか

「ハコモノ行政」が始まったのは高度経済成長期、時期的に言うとちょうど田中角栄が首相だった時に遡る。日本の至る所に道路が敷設し、高速道路が造られ、さらに美術館や音楽ホールと言った物が乱立した。また東京を中心とした首都圏では高層ビルが建てられ「一極集中化」に拍車をかけた。しかしそれはずっと続かず、バブル崩壊頃からは「ハコモノ行政」も減少していった。ただその名残は未だに残っている現状がある。 本書はその […]

団地が死んでいく

高度経済成長期に多くの団地ができた。しかし経済の飽和化によって団地はなくなりはじめやがて団地でつくられたコミュニティ精神も薄弱化しつつある現在、団地再生のカギはどこにあるのかについて書かれているのが本書である。 そもそもなぜ団地がつくられたのかというと戦後間もない時に住まいが確保できないことから比較的安い家賃で入居できること、そして公営であるためつぶれる心配はほとんどないという所から団地に入居した […]