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音楽

『サウンド・オブ・ミュージック』の秘密

映画の中での名作にはいろいろあるが、今でも色あせない名作も存在する。その名作の一つとして1965年に公開された「サウンド・オブ・ミュージック」がある。ミュージカル映画の傑作である作品がいかにして今も人気があるのだが、映画評論家・批評家の間では「通俗的すぎる」と評価は低い。 とはいえ今もなお語り継がれているのには、いったいなぜなのか、本書はその秘密について取り上げている。 第1章「導入部の魔術」 作 […]

僕らが作ったギターの名器

ギターというといろいろな種類があり、作り方も異なる。しかしギターの中には「名器」と呼ばれるものがあり、その名器と呼ばれているものの中には世界的に有名な設計家がデザインされたものがあり、本書ではそれについて紹介している。ではどう言ったギターの名器が存在するのか、そしてそのギターが作られた経緯とともに紹介している。 第一章「サウンドデザイナーの仕事—音を描くプロフェッショナル」 サウンドデザイナーは簡 […]

音楽を愛でるサル – なぜヒトだけが愉しめるのか

音楽を楽しめるのはヒトだけと言われているのだが、実際に家畜にモーツァルトなどの音楽を聴いて、肉の質を良くするという話があることを考えると、本当に音楽はヒトだけが楽しめるものなのかということを勘ぐってしまう。とはいえ動物は音楽を奏でたり、いろいろな音楽を知ったりと楽しむことができず、先ほどの音楽を聴く家畜も耳から得られる信号でしかないとも考えられる。本書はなぜ「音楽は人類特有のもの」かについて人類の […]

日本人の耳をひらく―聴覚がもっている不思議な力

本書の帯に「繊細で鈍感な日本人の耳」とあった。確かに日本人は繊細な音を愛する部分もあれば、大音量の場所もある。その二面性を持っているのだが、その日本人の「音」に対する文化や思想とはどのような道を辿っていったのか、正直言って知りたいと思い、本書を手に取った。 第1章「日本人の耳問題」 「音」は耳の「振動」が見えない形となって表われたものである「音」とひとえに言っても様々なものがあり、ピアノなどの楽器 […]

オーケストラ大国アメリカ

「オーケストラ」というと、ドイツやオーストリアなど西欧の国々が盛んに言われているのだが、実はアメリカも「オーケストラ大国」と呼ばれるほどであるという。これについてクラシックマニアであれば分る人もいるのだが、クラシックの「ク」の字も知らない方であれば本書に出会うまで気づくことはないと言える。 ではなぜアメリカが「オーケストラ大国」と呼ばれているのか、本書はその所以について取り上げている。 第1章「オ […]

ストラディヴァリウス

楽器の中でも最も有名であり、なおかつ価格も数億、場合によっては数十億にものぼる「ストラディヴァリウス」という楽器なのだが、その楽器には未だ謎に包まれているものがあるという。もっともストラティヴァリウスはアントニオ・ストラディヴァリという人物によって作られたものであるのだが、ストラディヴァリを含め、人物と楽器の謎にはどのようなものがあるのか、そして解き明かされたものとはいったい何なのか、そのことにつ […]

破壊と再生はワーグナーから―いまを生きつづけるオペラ

クラシックやオペラの世界は敷居の高いものなのかもしれない。実際に私は吹奏楽・オーケストラを経験しているため、身近なものになってきており、趣味として取り入れているのだが、それだけでも「敷居が高いでしょ」と言われることも少なくない。実際に「クラシックやオペラは堅苦しいもの」というイメージが強く、身近なものにしていくために音楽評論家やプロ演奏者たちは奮闘し続けている。 本書はクラシックの楽しみについてド […]

評伝 服部良一~日本ジャズ&ポップス史

戦後歌謡曲の根幹を支えた人物は数多くいるのだが、その中でも燦然と輝く存在として作曲家の服部良一が挙げられる。有名な曲を挙げると戦前では「別れのブルース」「蘇州夜曲」「一杯のコーヒーから」、戦後には「東京ブギウギ」「夜のプラットホーム」「青い山脈」などが挙げられる。数多くの曲を遺し、日本歌謡界の礎を作った作曲者はどのような生涯をたどっていったのか、本書はその評伝という形で取り上げている。 Ⅰ.「大阪 […]

学校で教えてくれない音楽

私自身小中高と音楽をやっていたこともあり、音楽は得意だった。しかし人によっては「音楽は苦手」と言う人も少なくなかった。おそらく音楽の授業で自分が音感が良くない、「やらされ感」があって音楽が嫌いになってしまった、など理由は様々である。 しかし本当のところ、音楽は楽しいものである。その音楽の楽しさをどのようにして伝えるか、本書はそのことについて実践的に取り上げている。 1.「音を出す」 楽器は音を出す […]

音楽ライターが、書けなかった話

元々音楽をやっている人間にとって「音楽ライター」の仕事は夢がある。とは言ってもライター業自体、経済的な現実は厳しいと言われている。にもかかわらずこの仕事を続けられている要素として著者は、 「音楽が好きであること。さらに考えてみると、仕事のなかで心が震える瞬間があるからだ」(p.10より) とある。経済的な厳しさをも吹き飛ばす様な「瞬間」に著者は何度も立ち会ってきた。その瞬間とエピソードを本書にした […]