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村の日本近代史

よく教科書などで取り上げられる「日本史」は中央はもちろんのこと、主要都市における出来事など多い。しかし都市や中心地から離れた「村」にもまた「歴史」が存在する。では村はどのような歴史を辿っていったのか、本書は近代から現代にかけてを取り上げている。 第1章「村の近代化構想―織豊政権期」 元々「村」は単なる人の集まりであった。その人の集まりによって伝承が生まれることもあった。しかし秀吉の天下統一に伴い、 […]

誰にも探せない

本書の表紙を見る限り探し物なのか、それとも隠れんぼなのかは分からなかったのだが、内容を見る限り前者といっても過言ではない。 どのような内容なのかというと喧嘩別れした幼なじみと久しぶりに会い、埋蔵金のある幻の村を探しに行くというものである。しかしその探していく中で幼なじみが失踪してしまう事件が起こり、それが殺人事件となって展開してしまうこととなった。その事件を解明するために謎を追っていく内に埋蔵金が […]

奇跡の村 地方は「人」で再生する

地方には限界集落と呼ばれるような所がある。しかし所によっては「奇跡」と呼ばれるような村も存在する。その村々はなぜ「奇跡」と呼ばれるようになったのか、そこには「人」が媒介としている。その「人」とはどのような人かそれを取り上げている。 第一章「奇跡の村「下篠村」」 日本の出生率は回復傾向にあるのだが、まだまだ低い状況にある。しかしこの下篠村は全国でも有数の出生率の高さ、そして若者たちの「Iターン」の受 […]

いとの森の家

福岡の団地で暮らしていた娘が父親のある「思い付き」で山々に囲まれた小さな村に住むようになったという。その住むところが「森の家」と呼ばれるところにあるのだが、その森の家の中では「おハルさん」と呼ばれる婆さんがいる。そのおハルさんは娘にとって特別な存在にまでなったのだが、その中で出会っていく「生」と「死」を描いている。 元々は一般書にて書かれたのだが、後に児童書にもなり、やがてドラマ化された一冊であっ […]

ゆきの、おと ~花嫁の父~

「万華鏡」 本書はまさにそれに当てはまるような内容だったように思える。ようは、主人公は予めいるのだが、登場人物によってのストーリーが成り立っている。 本書の舞台は新潟・山古志と東京・浅草である。とりわけ前者を見てピンときた方もいるかと思うが本書は新潟中越地震前後の家族と愛の物語であるが、最初にも言ったとおり登場人物によっての感情が繊細に描かれている。それだけではなく暖かみのある臨場感もあり、物語が […]

奇跡を起こした村のはなし

昨今の地域格差により、街の至る所で「シャッター街」というのができている。「シャッター街」というのはかつて商店街で賑わいを見せていたのだが、急速な過疎化、地域住民の老齢化に伴い閉店が続出したことによってできてきた。私の地元の旭川市でもちらほら出あるがシャッターが下ろされているところが出始めた。また大学時代住んでいた小樽でもある商店街では文字通り「シャッター街」となってしまった所もある。この光景を見る […]

ラークライズ

本書の著者であるフローラ・トンプソンの自伝的フィクションであり1939年に刊行された作品である。 ちなみに本書のほかにも「キャンドルフォードへ」や「キャンドルフォード・グリーン」とあわせて3部作として1冊にまとめられた作品があり、それによって彼女は名声を確固たるものとした。 有名な3部作の1作目に当たる本書は、自らの少女時代は貧しいながらも喜びも悲しみにも感情に満ち溢れた物語であり、著者自身の体験 […]