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社会

災害社会

今年は冷夏が予想される今日この頃、昨月には梅雨前線の影響により福岡・山口では土砂崩れなどで甚大な被害が出た。これから暑くなるかどうかわからないが、そうこうしているうちに台風もやってくる季節が近づいてくる。梅雨に猛暑に台風にとモンスーンのなかにある日本の季節は目まぐるしい。それと同時に1年中どこかで自然災害と言うのが起こる。あたかも「あたりまえ」であるかのように。 数多くの災害のなかから地震に関して […]

迷走する資本主義 –ポスト産業社会についての3つのレッスン

これまで多くの国が「資本主義」によって経済を支えてきた。しかしその資本主義は決して安定したものではなかった80年前の世界恐慌でも「社会主義」や「共産主義」といったイデオロギーが隆盛し、のちの第二次世界大戦や冷戦にも影響を及ぼした。 2008年末から始まった「100年に一度の恐慌」といわれるものはこの「資本主義」の在り方にどう影響を及ぼすのか、ポスト資本主義、ポスト産業社会として何があるのだろうか、 […]

思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本

よく「コンプライアンス」というのが叫ばれている。確かに法令や倫理を守ることは重要なのだが、時としてこの「遵守」というのが法令よりも広がり、幅が利かなくなる、思考が停止するのではないのかと著者は危惧している。確かに「コンプライアンス」という言葉自体がまかり通っている、悪く言うと「独り歩き」しており、なんでもかんでも「コンプライアンス」であれば企業としてもいいだろうという風潮がある。むしろこういった短 […]

熱狂するシステム

人は誰もが熱狂する者を持っているだろう。とりわけ日本人は「熱しやすく、冷めやすい」というのが的確なのか、「熱狂する」と連日のようにメディアで取り上げられる。少し前であったら「冬ソナ」を引き金とした「韓流ブーム」というのが社会現象にまで発展するほどにもなった。メディアのせいというのもあるが、そう言った者につられる国民性だからかもしれない。 本書はその「熱狂」を科学的に考察をする何ともユニークな一冊で […]

地域の社会学

昔は「地域」というのを意識しなくてもそこには必ず「コミュニティ(世間体)」というのがあった。その中で地域間で情報交換を行い、子供を育てることでそれをより強固にすることが可能であった。しかしこの「地域」や「コミュニティ」も核家族化、そして他人の興味が薄れてきたことにより薄くなっていった。本書はこういった地域について学問的に勉強していく人たちへの教科書として位置づけられている。 第1部「地域を考える」 […]

情報社会論―超効率主義社会の構図

「情報社会論」というだけに、ホットな話題についての考察がよかったように思える。それだけではなく情報社会に関することは非常に多岐にわたるが余すところなく考察されているところ、それでいて時点のように分厚くなくそれでいて的を射ている内容だったという所には称賛に値する1冊である。 第1章は「情報社会の進展に伴う社会構造の変化」であるがニート・フリーターに関する問題についての終焉について取り上げられていたが […]

副島隆彦の人生道場

副島氏と言えば政治や経済、そして金融に関する本を数多く上梓していることでも有名である。しかし私はこれと言って読まなかった。当然副島氏の本に触れたのも本書が初めてである。 本書はいつも上梓されるようなレパートリーではなく副島氏自身の人生観をぶつけ、若者たちに人生とは何かを教える一冊である。本書のハードカバーをめくったところに「私は黙らない」と書かれてあるとおり。 まさに丁々発止の如く、次から次へと日 […]

ニッポン・サバイバル

東大大学院で政治学教授である姜尚中氏が著者の理論と体験談をもとに寄せられた声にこたえていくという1冊である。著者なりの答え方であり、しかも自分なりのスタンスを貫いているところに本書のいいところである。私もほとんどの意見に共感を持つことができる。 ただし憲法九条に関してはちょっと異論を述べたい。著者は憲法九条を変えることによって戦争のできる国にしようという論客が多いとおっしゃられたが、確かにそういう […]

メディア進化社会

本書はメディアの変遷と進化を5章に分けて考察を行っている。 第1章はメディア論について。ここでは電子書籍の不振や大手マスコミのネット取材の現状、そしてコンテンツ配信について書かれている。まず電子書籍についてであるが諸外国では進んでいるのに対し日本ではそれほど進んでいないことも現実である。 とはいえ日本でもニンテンドーDSにて電子書籍が出回っており唯一の救いといってもいいかもしれないが、文学作品しか […]

反貧困―「すべり台社会」からの脱出

貧困に対して様々なことを糾弾している。著者は今の世の中を「すべり台社会」と言っている。「すべり台社会」とはいったん足を滑らせたらどん底に転げ落ちてしまうことである。格差社会についての本は今までに読んできたものの、本書はちょっと違った手について言及している。「生活保護」と「貧困ビジネス」である。 生活保護についてはいかに厳しいのかという体験談をもとにして書かれている、現在日本政府は生活保護の水準を厳 […]