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絶望

少女を埋める

「自伝的小説」はこれまで何度も読んできたのだが、著者の小説は自ら「社会」に対して、「メディア」に対しての苦しみが映し出されている。コロナ禍に伴っての帰郷と、その故郷での絶望と脱出が描かれている。 本書にて描かれている物語は著者自身のインタビューなどで度々取り上げられていた故郷や家族についてが中心となっている。もちろん「自伝的小説」のため、主人公像は別の人であるのだが、中身は著者自身である。 私自身 […]

いきぢごく

漢字に直すと「生き地獄」である。とある芸能事務所の会長が、とある番組で体験していることを連想してしまう。 それはさておき、本書は42歳のとある女性が父から相続することとなった遍路旅の日記を取り上げている。実はこの遍路日記は戦前に綴られたものであり、しかも大東亜戦争の前に当たる。当時は車もなく、なおかつ徒歩でお遍路をするため、足を始め、色々な所を痛めつけながらの旅であり、今のような人生とは、自分とは […]

絶望の裁判所

本書のタイトルを見るとふとゲームやアニメになった「ダンガンロンパ」を思い出してしまう。この作品自体は裁判ではないのだが「学級裁判」と標榜して指名された者を死に追いやることから「絶望」がサブタイトルにつく。 それに似たものではないのだが、本書は元々裁判官で、最高裁を含めた様々な裁判の現場を見聞きして思ったのが「絶望」の二文字だったという。その理由を本書で暴露している。 第1章「私が裁判官をやめた理由 […]

「生き場」を探す日本人

今も昔も日本を離れ、遠い異国の地で働く・暮らす日本人はいる。老後に裕福な余生を過ごす人や家庭もあれば、新天地や刺激を求め、海外で働く・学ぶ方々もいる。さらに、日本に絶望し、口悪く言うと、自ら捨てて、逆に捨てられ異国にゆだねるようなことさえ起こっている。 最後に書いたような日本人を「「生き場」を探す者」と表す。本書はその人たちの現実を映している。 Ⅰ.「日本に帰らない」 外国に行き、そこで夢破れたが […]

ザ・ラストチャンス―絶望からはじめる奇跡の起こしかた

(株)オトバンク 上田様より献本御礼。 「絶望と希望」 正反対ではあるが、それについて如実に体験をしている人は少なく、むしろどん底の経験をしたいという人はほとんどいないことだろう。しかし本書の著者である池松氏と海堂氏はそれぞれどん底の経験をした後、大成功をつかみ取った経験がある。そのどん底経験も本書を読むと自らの想像を遙かに越えるほどであった。「死」を本気で考えてしまうほど身の危険にさらされそうに […]