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舞台

BIRTH×SCRAP

本書は2つの戯曲を取り上げている。しかもその戯曲は2編とも、著者が主宰する「劇団温泉ドラゴン」にて上演され、特にBIRTHは2015年に韓国の演劇祭に出展され、戯曲賞受賞を受けるなど、評価は高い。 さて本書で取り上げている2つの戯曲はどちらかというと「アウトロー」の色が強い。「BIRTH」は日本が舞台ではあるものの、「オレオレ詐欺(現在は「振り込め詐欺」と言う方が多い)」を主軸としている。事情によ […]

ヅカメン! お父ちゃんたちの宝塚

華やかな舞台の一つとしてあげられる「宝塚歌劇」。その歌劇を彩っている宝塚歌劇団は今年で105年の節目を迎える。女性だけの華やかな舞台は多くのファンを今も昔も虜にしている。 しかし舞台は女性だけで成り立っているのだが、その裏は多くの男性にも支えられている事実がある。プロデューサーはもちろんのこと大道具などのいわゆる「裏方」の存在もあれば、タカラジェンヌになる夢を支えてきた家族の存在もある。華やかな舞 […]

誰がネロとパトラッシュを殺すのか――日本人が知らないフランダースの犬

「フランダースの犬」は1975年に「カルピスまんが劇場(後の「世界名作劇場」)」にて放映されたアニメとしても有名であるのだが、元は1872年にウィーダがつくった物語である。その物語は少年の悲劇を描いた小説であるのだが、なぜ悲劇となっていったのか、そのことをアメリカと日本の翻訳を通じて論じている。 第1章「悲劇を描いたウィーダの悲劇」 悲劇を描く小説としてはかつてはシェイクスピアの「オセロ」「ハムレ […]

蜷川幸雄の劇世界

「世界のニナガワ」と呼ばれ、数多くの芸能人を舞台に上げた演出の鬼・蜷川幸雄が今年の5月に帰らぬ人となった。稽古や本番前のリハーサルなどで怒鳴ったり、物を投げたりすることが多く、そのことから「鬼」と名付けられたといえる。しかしその妥協なき演出によって、アイドルを演劇の世界に踏み入れさせ、そして大成した方も少なくない。その妥協のない演出はどのようなものだったのか、長らく蜷川の演出を見続けてきた著者が解 […]

きょうのできごと、十年後

本書は「きょうのできごと」の続編であるのだが、ちょうど前書がでて10年という節目を迎えたため「十年後」というタイトルがついたと言える。 ちなみに本書も設定は「きょうのできごと」から10年後を舞台となっており、その10年前に出てきた人々が10年後に再会をした所から物語は始まる。 どういった作品なのかというと、10年後の再会前後の時の他愛のないエピソードが綴られている。しかし日常の中でも10年間という […]

『サウンド・オブ・ミュージック』の秘密

映画の中での名作にはいろいろあるが、今でも色あせない名作も存在する。その名作の一つとして1965年に公開された「サウンド・オブ・ミュージック」がある。ミュージカル映画の傑作である作品がいかにして今も人気があるのだが、映画評論家・批評家の間では「通俗的すぎる」と評価は低い。 とはいえ今もなお語り継がれているのには、いったいなぜなのか、本書はその秘密について取り上げている。 第1章「導入部の魔術」 作 […]

オペラ座のお仕事――世界最高の舞台をつくる

日本における「オペラ座」というといろいろあるのだが、本書では東京にある「新国立劇場」を取り上げている。「新国立劇場」が開場したのは1997年、本格的な「歌劇場(オペラ座)」として建立され、現在までオペラ・舞踊・演劇など多岐にわたって公演が行われている。 そのオペラ座で2001年9月より、専属合唱指揮者となった方が新国立劇場での毎日、そして指揮者の仕事、そしてこれまでとこれからについて綴っている。 […]

舞台の神に愛される男たち

舞台というと色々あるのだが、本書では演劇や歌舞伎と言った数多くの人々が彩る所を「舞台」と定義している。その中では主役が最もスポットライトを浴び、演技をこなしていくのだが、そのこなしていく中で「名脇役」とも呼ばれる人物もいる。もちろん名脇役と呼ばれる方々の中には主役を張っていた時期もあり、その経験から脇役として主役を支えている人もいるのだが。 本書はその舞台で脇役としても主役としても支え続けていた名 […]

メディアの発生―聖と俗をむすぶもの

「メディア」というと皆さんは一体何を思い浮かべるだろうか。 おそらく大多数の方々は「新聞」や「TV」や「インターネット」といったものを思い浮かべるだろう。 確かに「伝える」という観点で「メディア」として成り立っているようだが、本当のメディアの定義はこうである。 (1)手段。方法。媒体。特に,新聞・テレビ・ラジオなどの情報媒体。 (2)情報を保存する外部記憶装置の媒体。磁気ディスク・MO ディスクな […]

アラビアンナイト

子供のころから童話や映画で見たアラジンなどのアラビアンナイト(千一夜物語)作品。しかしこの作品の舞台は一体どこなのか、中東のどこかであるのか、アフリカ大陸なのか、ある番組を見てイラクが舞台なのかなと思った。 さて本書を読むとアラビアンナイトのルーツがわかるが、これが非常に衝撃的である。まず前半ではアラジンの翻訳の変遷が書かれているが、非常に雑学的な内容だったので読みごたえはあったが非常に興味深い内 […]