AIのある家族計画
AIの技術は日進月歩の如く進化しており、ついに私たちの生活の中にも入りつつある。もっとも本書のタイトルにあるような「家族計画」は、あくまでフィクションではあるにせよ、現実味を帯びている面も拭えない。 SF要素が満点の作品でありつつも、現在の状況も重ね合わせており、SFならではの現実とのかけ離れがそれ程感じないのも本書の特徴である。今から数十年後っぽく描かれているようだが、実際には数年後にできそうな […]
AIの技術は日進月歩の如く進化しており、ついに私たちの生活の中にも入りつつある。もっとも本書のタイトルにあるような「家族計画」は、あくまでフィクションではあるにせよ、現実味を帯びている面も拭えない。 SF要素が満点の作品でありつつも、現在の状況も重ね合わせており、SFならではの現実とのかけ離れがそれ程感じないのも本書の特徴である。今から数十年後っぽく描かれているようだが、実際には数年後にできそうな […]
見るからに奇天烈なタイトルであるのだが、宇宙で金融を行っている人々がどのようなことを行ったのかを描いている物語である。SFの要素もあるのだが、コメディの要素が非常に強い。というのはナンセンスな物語でありつつ、なおかつ金融関係の言葉が次々と出てくる。 物々しいような言葉が出てくるのだが、悪さや怖さと行ったものがほとんどないのも不思議であるのだが、もともとSFであり、ナンセンスの要素がふんだんに盛り込 […]
旧約聖書の「創世記」に「バベルの塔」なるものがある。それは、 「1.ノアの大洪水後、人々が築き始めた天に達するような高塔。神はこれを人間の自己神格化の傲慢として憎み、人々の言葉を混乱させ、その工事を中止させたという。 2.転じて、実現の可能性のない架空的な計画。」(「広辞苑 第七版」より) とある。本書はもちろん小説なので1.の意味に限りなく近いのだが、そのバベルについて14歳の男の子が見た夢が […]
「2112年から来た未来人だけど質問ある?」(本書帯紙より) この一文を見たときに、私に限らず「ドラえもん」を連想してしまうかも知れない。しかし本書で取り上げている未来人は決して猫型(たぬき型?)ロボットのことではなく、あくまで人間である。 その未来人の孫と主人公との同棲生活を行っていくのだが、あたかもドラマにもなった小説「電車男」のようなネット民とのやりとりが出てくる。あたかも当事者と野次馬のよ […]
ある意味で増殖しているような生き物なのかと思ったのだが、実際に大量の「ヨリコさん」が出現して奇想天外な展開を見せるというような物語である。 「フィクション」であるが故のナンセンスさであるのだが、そのナンセンスさがとても小気味よく、なおかつテンポが良かった。 本書はとある大学の学生寮が舞台であるのだが、その舞台にはまさに「個性的」という枠ではとても捉えきれないほどの学生が住んでいる。しかも、その学生 […]
何か「バーバパパ」のようなタイトルのように見えるのだが、ある言葉の略であり、「Blue Beard」と「Purple Pubes」の頭文字を取ったものである。日本語に直訳するのはエチケットの関係から省くのだが、ある意味コードネームのようなものであることが窺える。 本書はタイトルも含めた短編集であるのだが、人工知能があるなど「SF」の要素も含まれている。 しかし本書はSF作品のみならず、叙情的、なお […]
「事実は小説よりも奇なり」という言葉がある。ちなみに本書はノンフィクションではなく、れっきとしたフィクション作品であるのだが、もっともそのフィクションを書くあるSF作家の周囲が本当の意味でSF的なことが青こったというものである。 もっともSFと言ってもどのような要素があるのか、作家が想像するものと、それと異なるようなものがある。そのジレンマが本書にてありありと映し出しながら、宇宙や物質、構造の異な […]
エスパー、いわゆる超能力のことであるのだが、一時期超能力にまつわる番組が流行したこともあったのだが、それのことに関するミステリー小説もいくつか目立った。本書はそのブームが去ってずいぶん経ってからできたのだが、超能力とミステリーの融合は今も昔もそういった小説が出てきている証明にもなっているのかも知れない。 中身もありきたりなのかと言うと実際はそうでなく、超能力や超常現象がありながらも、舞台は近未来で […]
本書の表紙を見るにあたり、「近未来」をイメージしてしまう。舞台は国際航空の現場の中で新たな兵器を誕生させるための実験が行われた。しかしその実験の中で突如航空機・偵察機が一緒に墜落するという事件が起こる。もっとも故意による「事故」なのかと思ったが、実はそこには「事件」となるようなトリックがあった。 そのことから「近未来ミステリー」とも呼ばれる一冊であるが、国際間で起こる「インテリジェンス」と呼ばれる […]
「過去」と「未来」、その時間軸は地続きかもしれないのだが、過去は失われ、線が外れてしまった中で未来の中で犯罪が生まれるようになる。その失われたのは主人公を始めた一部の人物だけなく、ある兵器によって人類全体が失った状況で起こった事件を取り上げている。 しかも過去の記憶をすべて失ったわけでなく、過去10分以降の記憶がドンドンと失ってしまうようなことになるが、その代用となるのがPCなどで使う「メモリ」と […]