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フェミニズム

オルガスマシン

「カスタムメイド・ガール(以下:ガール)」と呼ばれる女性型人形5体。それぞれの特徴、中には人ならざるような特徴を持つ人形たちである。男性の妄想・欲望を「忠実」に具現化させた姿であるが、その「忠実」さが歪なもののように見えて仕方が無い。 その欲望のはけ口となってしまったガールたちは叛乱を起こすという作品である。もっともガールたちの姿は挿絵として描かれているため、挿絵を見るだけでも嫌悪感を持つ人もいる […]

「非モテ」からはじめる男性学

今となっては「非モテ」はネットを始め、様々な場でも出てきており、よく言われるようにまでなった。ここ最近ではコロナ禍により、実際に出会う機会も少なくなり、男女問わず「非モテ」は増えていく一方と言える。 そこで本書である。本書は「非モテ」を男性学の観点で、どのように見ているのかを取り上げている。 第1章「「非モテ」とは何か」 今となってはよく出てくる「非モテ」。その言葉が生まれる以前には「喪女(もじょ […]

離れがたき二人

本書はフランスの作家であるシモーヌ・ド・ボーヴォワールが描いた小説であるが、シモーヌ自身生前発表していなかった作品であり、推測の域であるが、50年以上前に作られて、ようやく発表された一冊である。著者自身も1986年に逝去しているため、没後35周年の節目として発表されたものとも考えられる。 著者の話に入ってくるが、シモーヌ・ド・ボーヴォワールはフランスを代表する作家で、なおかつ哲学者であった。また昨 […]

子どもと話す マッチョってなに?

「マッチョ」と言う言葉は筋肉質な方々のことを表していると私は考えるのだが、本書は単に「マッチョ=筋肉質」だけではないのだという。その「マッチョ」の本質とはいったいどのようなものか、そしてそれが「性差別」の要因となっているのはなぜか、さらに現在の男女の差はいったいどこにあるのか、そのことについて取りあげている。 第一章「マッチョ、性差別、押し付けられる規範」 「マッチョ」は、 「男っぽいさま。また, […]

男性学の新展開

当ブログでは今まで何回か「フェミニズム」や「女性学」について論じてきたのだが、今回は「女性学」と相対する「男性学」について取り上げて行こうと思う。そもそも「男性学」と呼ばれる学問が展開されたのは1980年代後半から、それ以前にフェミニズム論議が隆盛を極めたことによる対抗として成り立った。「男性学」という学問が生まれてから何冊か本も出ており、「ウーマン・リブ」ならぬ「メンズ・リブ運動」も起こったのだ […]

母性のゆくえ―「よき母」はどう語られるか

「母性」は不思議なものである。「母性」というのはどこからきているのだろうか、「母性」の歴史は何なのか、これまでそれを考察した本を私は見たことがない。 「母性」「母親」「女性」これはどこからきて、そしてどこへ向かうのか、本書はフェミニズム、ジェンダー論でも第一人者として知られる学者の考察である。 第1部「現況証明書」 「あなたはどうして母親になるのか」 それが本章の大きな意味を持つ質問である。子供を […]

ぼくたちの女災社会

著者の兵藤様より献本御礼。 最近、電車では「女性専用車両」が増加し、また痴漢撲滅に向けた啓発ポスターもたくさんある。当然「痴漢」はあってはならないことがあるが、それが「冤罪」になるケースも存在しており、「それでもボクはやっていない」という映画になったほどである。またこの「痴漢冤罪」を偽装し、グルになって金を巻き上げるようなケースも存在しているが、検挙率は芳しくないのが現状としてある。 そればかりで […]