奮い立たせてくれる科学者の言葉90

(株)ユナイテッド・ブックス様より献本御礼。
「言葉」の力は凄まじい。負の面では人格そのものを破壊されてしまう。反面、その言葉だけで人を奮い立たせられる。もちろん本書は後者のことを言っている。

本書は世界的に活躍した科学者がどのような言葉を残していったのかと言うのを「情熱」や「好奇心」など7つの小児分けて紹介している。

第1章「情熱」
勉強にしても、研鑽にしても「情熱」なくして始めることもできなければ、壁にぶち当たってしまう。本章では様々なことに対する「情熱」の名言を15個紹介している。
とりわけ印象深かったのは野口英世である。まさに「勉強の虫」と言われた名言である。

第2章「好奇心」
研究のきっかけとなるものに「好奇心」がある。しかし「あれやりたい」という好奇心と言うよりも、「疑問」を掘り下げてみたいという「好奇心」のことを言っている。
本章では研究や勉強、生活などの「好奇心」を15個紹介している。
ここで印象に残ったのは竹内均の名言が挙げられる。

第3章「信念」
研究を行うにも、これを行うための「信念」が必要である。これは科学の研究だけではなく、仕事、ひいては人生においても大事なことである。その「信念」がなくなってしまうと研究にしろ、仕事にしても突き進めるべき「糧」がなくなってしまう。ましてや逆風に遭ってしまったらそのままあきらめてしまう。
本章では逆風にさらされながらも、ひたむきに研究に励んでいった科学者たちの言葉を15個紹介している。
中でも珠玉なのは「青色発光ダイオード」の発明に成功し、一躍時の人となった中村修二の名言が挙げられる。

第4章「発想」
画期的な考え方やモノ・コトを生み出すための「発想」にまつわる名言を15個揃えている。新しいことを初めて見たり、それぞれ違うモノやコトを組み合わせてみたりすることによって、思っても見ないモノやコトが生まれる。
本章で最も印象に残ったのは西堀栄三郎の名言である。

第5章「不屈」
研究のみならず、様々な「壁」にぶち当たる事があるだろう。本章ではその壁にぶち当たった時にあきらめない事を示した珠玉の言葉を15個紹介している。

第6章「夢」
人間は「夢」が無ければ生きる目的も勇気も失うと言われている。多かれ少なかれ誰でも夢を見るのだが、その夢を見るだけではなく、その夢を叶えるために努力をする事が大事である。本書はそのベクトルへ向けるための夢を見つける、そしてその夢を叶える助力になるための名言が15個紹介されている。

本書は様々な困難に立ち向かいながらひたむきに研究に勤しみ、世界的な活躍を遂げた科学者たちが語った珠玉の言葉を集めている。研究においても、仕事においても、人生においても共通する部分がある。本書はその「共通する部分」の中で通用するような名言が目白押し、という印象だった。