エッセイ 旅を栖とす ここ最近エッセイを読むのだが、たいがいは「旅」にまつわる本が中心となっている。仕事柄、旅行に行く時間もなく、なおかついざ旅行をする時間があったとしても、どこに行こうか迷っている間に時間が無くなってしまう性分である。そのためか旅らしい旅は人生... 2022.11.10 エッセイ書評
国際 良いスウェーデン、悪いスウェーデン―ポスト真実の時代における国家ブランド戦争 2018年に「世界で評判の良い国」の第1位に選ばれた国、スウェーデン。その国では消費税が25%(種類によって税率が変わるため、全部が全部25%ではない)である一方で、福祉・教育などが充実した国として有名であるのだが、実際にはメディアではあま... 2021.08.14 国際書評
ミステリー シンデレラの告白 中世から近世にかけてのヨーロッパでは魔女裁判が横行し、陰湿な社会となっていった。その社会の中で生きるとある姉妹は、姿から「鬼」と称されるほど外見は醜い一方で、心の美しさは存在した。 その心の美しさをいかにして表していくのか、密告や魔女裁判な... 2017.06.29 ミステリー書評
エッセイ 蚕食鯨呑――世界はおいしい「さしすせそ」 本書で取り上げている四字熟語はそのまま文章にすると、 「ときに蚕のように食べ、ときに鯨のように呑む」 とある。こういった四字熟語は飲み食いのことを言っているように見えて、実は食べるように国を侵略するようなことを形容して表したものである。しか... 2016.07.01 エッセイ書評
世界史 魔女狩り―西欧の三つの近代化 中世~近世にかけて西欧を中心に横行した「魔女狩り」。18世紀あたりに科学の進化と魔女観・宗教観の変化により一気に衰退し、魔女狩りの概念がほとんど無くなり、完全に無くなったのは戦後間もない1951年、イギリスで「魔法行為禁止法」が廃止されたこ... 2015.11.01 世界史書評
国際政治 連邦国家 ベルギー――繰り返される分裂危機 ベルギーはヨーロッパの国々の中にある国だが、フランス、イギリス、オランダに挟まれていることから「ヨーロッパの十字路」という名がついている。そのこともあって、フランスやドイツの関係によってベルギーが独立する前後で交易の拠点になったり、戦争に巻... 2015.08.07 国際政治書評
世界史 ハプスブルク三都物語 – ウィーン、プラハ、ブダペスト かつて東欧には「ハプスブルク帝国」が存在し、長い歴史の中で、建造物や音楽など東欧における文化の根幹をなしてきた。そのなしてきた文化の遺産は今でも東欧諸国に根付いている。本書はオーストリアのウィーン、チェコのプラハ、ハンガリーのブダペストの三... 2014.11.30 世界史書評
1968年を知らない人の『1968』 1968年―― 反乱のグローバリズム 「1968年」 この年は世界中で「激動」と呼ばれる年であり、先進国では「冷戦」の絶頂期といえる年であった。その年は世界中でいろいろな革命や運動が起こり、それぞれで混乱に陥れられた時代と言える。 日本では「大学紛争」や「全共闘運動」を発端とし... 2013.01.07 1968年を知らない人の『1968』シリーズ企画国際書評
国際経済 ユーロの正体~通貨がわかれば、世界が読める 幻冬舎 様より献本御礼。 昨今までEU諸国では「金融危機」が叫ばれていた。俗に言う「ソブリンリスク」と呼ばれるもので、世界中で国家破綻するのではないかと戦々恐々した。日本でも「日本がギリシャ化する」というような報道が目立ち、政治主張の一つに... 2012.12.19 国際経済書評
ミステリー 緋色の楽譜 フランツ・リスト 世界的なピアニストにして作曲家として今日でも語り継がれている。リストといえば指が長いことで有名で、リスト本人でしか演奏できないほど非常に難しい「パガニーニによる大練習曲(特に「ラ・カンパネッラ」はあまりにも有名)」という名... 2011.11.24 ミステリー書評