小説

書評

煩悩の子

「煩悩」とは、 「衆生(しゅじょう)の心身をわずらわし悩ませる一切の妄念。貪(とん)・瞋(しん)・痴・慢・疑・見を根本とするが、その種類は多く、「百八煩悩」「八万四千の煩悩」などといわれる。煩悩を断じた境地が悟りである」(「広辞苑 第六版」...
ミステリー

下戸は勘定に入れません

あるバツイチの教師の主人公が、人生に疲れたことにより、よって死のうとするのだが、その際に偶然旧友と会うことになってしまう。その旧友の家で一緒に飲んだのもつかの間、突如昔にタイムスリップをしたことから物語は始まる。 酩酊の中でタイムスリップし...
ミステリー

偽恋愛小説家

恋愛小説というと書店に行けばあるのだが、「恋愛小説家」と標榜している方はあまり聞いたことがない。たいがいは「作家」「小説家」と言うような類で名乗っていると言った方が良いのかも知れない。 そこで本書の内容に入っていくのだが、本書は自称「恋愛小...
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ミステリー

回想のぬいぐるみ警部

表紙でも分かるとおり、ぬいぐるみを持っているのは女性かと思ったら男性だったことには驚いた。そもそもぬいぐるみや人形を持っているキャラクターというと女性(それも少女)のイメージが強かったので、そういった固定観念が崩れ去ってしまった。 で、ぬい...
ミステリー

トライアンフ

本書のタイトルである「トライアンフ」は英語に直すと「triumph」と表記され、 「1.勝利、制服、大成功、偉業  2.凱旋  3.トランプのマジックの一種  4.イギリスのオートバイの製造会社、およびその商標」(p.152より一部抜粋) ...
書評

上方スピリッツ

昨年7月にお笑い芸人として史上初となるピースの又吉直樹が「火花」でもって芥川賞を受賞した。その「火花」の内容はざっくりと言うとお笑いを基軸にしている作品である。 その「お笑い」を基軸にした作品はいくつも存在しており、先日取り上げた「トマト・...
書評

百瀬、こっちを向いて。

まず本書の著者である中田永一は2002年に「GOTH」という本の著者である乙一本人である。また本書は2014年に映画化され、元ももいろクローバーの早見あかりが主演となった。そのことから非常に話題となった一冊といえる。 ちなみに本書は恋愛小説...
時代

情け深くあれ―戦国医生物語

医師(いし・くすし)の仕事はかねてから病気を治すことに特化した仕事である。そういった役割は今も昔も変わりない。 さて本書であるのだが、戦国時代における若い医師の物語である。その若い医師は元々武士だったのだが、ある「別れ」によって、医学中興の...
書評

花が咲く頃いた君と

本書のタイトルにある「花のさく頃」、そこに出ている花は「ひまわり」「コスモス」「椿」「桜」と春夏秋冬を表している。順番で言ったら夏・秋・冬・春の順と言える。特に「桜」は関東では来月咲き、別れと出会いの両方を象徴付け、所によっては年度をまたぐ...
ミステリー

レイニーキラー

「レイニーキラー。  雨の日の殺人者  またの名を傘男」(p.2より) 本書はおそらく前者で述べている「雨の日の殺人者」を挙げている。触れただけで人の心を読み取ることのできる体質の持つ主人公と、逆に人の心が全く理解できない僧侶というなんとも...
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