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恋愛小説

愛じゃないならこれは何

よくある恋愛小説は、胸がときめくような作品が多く見られる。しかし本書は「恋愛小説集」であるが、ある意味「ホラー」のように思えてならない。 愛とは異なるのだが「恋は盲目」と言う言葉がある。本書で収録されている恋愛小説の数々は何とも恋愛に対して違う方向で盲目になっているように思えてならない。恋愛の形はそれぞれであるのだが、その「それぞれ」がかなりぶっ飛ぶ、というよりは原形をとどめないほどねじ曲がってい […]

おちゃっぴい 大江戸八百八

江戸時代にもラブストーリーは存在する。もっともそのラブストーリーなるものは様々な恋人との巡り合いや身分を越えた恋、さらには許されざる恋など、恋や愛のカタチは現代と同じように「様々」である。 本書はとある入れ墨師の男と、剣道師範代の女との恋愛を描いているのだが、それだけでなく、その師範代の女に恋い焦がれる幼なじみの男がやってきて三角関係となり、右往左往の状態になってしまう。しかしその中でも物語は進ん […]

偽恋愛小説家

恋愛小説というと書店に行けばあるのだが、「恋愛小説家」と標榜している方はあまり聞いたことがない。たいがいは「作家」「小説家」と言うような類で名乗っていると言った方が良いのかも知れない。 そこで本書の内容に入っていくのだが、本書は自称「恋愛小説家」が殺人事件を解き明かしていくというミステリー作品である。章ごとに分かれており、それぞれの章に「シンデレラ」「眠り姫」「人魚姫」「美女と野獣」という、誰もが […]

百瀬、こっちを向いて。

まず本書の著者である中田永一は2002年に「GOTH」という本の著者である乙一本人である。また本書は2014年に映画化され、元ももいろクローバーの早見あかりが主演となった。そのことから非常に話題となった一冊といえる。 ちなみに本書は恋愛小説であるが、高校卒業後の主人公が高校時代のとある「嘘」を思い出し、彼女との出会いによって高校時代に芽生えた恋が再び芽生えることとなるというものである。 高校に芽生 […]

沈むフランシス

本書のタイトルにある「フランシス」は川のほとりにある木造家屋の名前である。 本書の舞台は北海道の東部にある架空の村であるが、「湧別川」が記載しているところから推測すると、遠軽町か湧別町のあたりにある架空の村と推測できる。その村に東京から引っ越してきた女性。元々東京では商社のOLとして働いていたのだが、ふるさとの地が忘れられなかったのか、それとも何か思うところがあるのか、本書ではつかめなかった。しか […]