書評 新作らくごの舞台裏 昨年の11月末に噺家の三遊亭圓丈が逝去した。76歳だった。 圓丈の師匠である六代目三遊亭圓生が存命だった頃は古典落語が中心だったのだが、圓生が逝去してからは「実験落語」と称して、様々な新作落語を演じ、新作落語の旗手として名を馳せた。その活躍... 2022.01.11 書評芸能
日本史 明治神宮 内と外から見た百年 毎年初詣客で賑わう明治神宮。例年であれば、大晦日から元日にかけて「終夜参拝」が行われていたのだが、一昨年の大晦日から昨年の元日は行われず、今回2年ぶりに「終夜参拝」が行われるようになった。オミクロン株の拡大の懸念もある中で多くの参拝客で賑わ... 2022.01.07 日本史書評
宗教 キリスト教とシャーマニズム ――なぜ韓国にはクリスチャンが多いのか 韓国にも色々な宗教があるのだが、中でもキリスト教が多く。カトリック・プロテスタントの違いはあれど全人口の約3割を占めている。韓国、もとい朝鮮半島においてキリスト教の宣教師が初めて朝鮮半島の地を踏んだのはちょうど文禄・慶長の役の時で、キリシタ... 2022.01.06 宗教書評
国内 タテ社会と現代日本 今年の10月12日に本書の著者である中根千枝が逝去した。94歳だった。 女性初の東大教授、学士院会員、そして文化勲章受章と多くの栄誉の足跡を歩んできたが、その根底として、古来から日本にあった「タテ社会」の研究に終始した。その結晶が1967年... 2021.12.30 国内書評
教育 親を頼らないで生きるヒント 本書、もとい「岩波ジュニア新書」は中高生を対象とした新書である。そのため、その方々のために、何をすべきか、そして何を考えるべきかを主軸としている。そう考えると本書はかなり当てはまってくる部分になってくるのではないかと考える。 その理由として... 2021.12.24 教育書評
地学・天文学 数理の窓から世界を読みとく―素数・AI.生物・宇宙をつなぐ 数学や理科を苦手とする方もいるかもしれない。しかし昨今の技術革新は数学・理科といった学問の進歩と、実用化に結びつけられたことによって成り立っている。 そのため数理というと、役に立たないように見えて、実は陰で役立っている。その数理の分野から世... 2021.12.19 地学・天文学書評
世界史 リーダーシップ進化論―人類誕生以前からAI時代まで リーダーシップというと、よくあるのが「ビジネス」の場におけるリーダーシップを想像することが多い。現に書店でも「リーダーシップ」となると、ビジネスの場におけるリーダーシップの本がほとんどである。 しかし本書はそれらとは大きく異なる。確かに「リ... 2021.12.17 世界史書評
書評 ウンチ化石学入門 本書のタイトルを見て「クソの役にもたたない」と思っていたら大間違いである。その時代で生きている動物たちはどのようなものを食べてきたのか、そして生物そのものの生態や歴史を知ることができ、蘊蓄(ウンチく)を学ぶことができる一冊である。 第一章「... 2021.11.27 書評生物学
国際経済 スーパーリッチ ――世界を支配する新勢力 多くの先進国の経済では資本主義を採用している。資本主義経済になってくるとどうしても「貧富の差」といった「経済格差」は出てくる。しかしながらその度合いが大きくなることもあり、富の90%を富裕層が支配するといった事も少なからずある。 そのため本... 2021.11.25 国際経済書評
日本人 大岡信 架橋する詩人 日本を代表する詩人、大岡信(おおおかまこと)が逝去してからもう4年経つ。詩集などで数多く活躍しているだけでなく、合唱曲の作詞も手がけてきたため、音楽を行ってきた私自身としては「作詞:大岡信」というイメージが強く残っている。とりわけ印象に残っ... 2021.11.16 日本人書評