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ラブセメタリー

恋愛のカタチは人それぞれである。しかしながら恋愛のカタチは多様であるにしても、それに対して相容れることができない方々もいるかもしれない。本書はその中でもBL(ボーイズ・ラブ)の類に入る一冊である。 私自身はそういった小説は少数ながらも読んだことがあるのだが、本書はその恋愛志向について思い悩むという「葛藤」を如実に描いている一冊と言える。「普通ではないのでは?」「他人からして相容れられないのでは?」 […]

桜の咲かない季節

春は「桜」の季節と言われている。昨日の温かさから本州ではもうそろそろ見頃と言われているが、故郷の北海道ではゴールデンウィークが見頃と言われている。 そういった「桜」の季節になると花が咲くような出来事がある。「桜」に因むと大学合格の「サクラサク」と言うのもあれば恋に芽生える「恋花」の季節である。本書は後者に該当するような一冊である。 とあるカメラマンはいつも占い師の所にいた。なぜいつも占い師の所にい […]

恋する狐

本書は狐などの物の怪が出てくるため怪異モノかと思ったら「恋する」というタイトルを冠している通り、怪異モノでありながら、恋愛・ハートフルの要素も盛り込まれた短編集である。 物の怪というと怖い印象を持ってしまうのだが、本書に出てくる物の怪はいずれもいたずら好きでありながら憎めないような印象を持ってしまう。怪談のようでいながら感動ものの小説を読んでいるような感じがしてならなかったため、ある種の違和感を持 […]

高く手を振る日

自らも老いて、妻に先立たれて、人生そのものの行き止まりに瀕していた男性が、大学時代の思い出の写真を見つける事から物語は始まる。大学時代と言ってももう50年ほど前の事であり、印象の強い子と意外は忘れ去られてもおかしくないのだが、その主人公は今もなお大学時代の淡い恋物語の記憶を残していた。その思い出を約50年の歳月をかけて精算するとき、その男性はどのような心境の変化があったのか、「老い」と「恋」の両側 […]

彼は二十一歳年下

最近では「熟年離婚」もある一方で「年の差婚」と言うものもある。1年か2年ほど前に男性芸能人が20歳~30歳ほど年下の女性と結婚したという話題があった。 本書はそういった報道の逆であり、女性が年上であるという話である。年の差婚の一つであるが、年上の女性は既に還暦を迎えている。 今となっては高齢化社会と言う時代で、還暦を迎えた女性が本のタイトルに書いてある通り、21歳年下が恋をしたことから物語は始まる […]

ありえない恋

「恋」には色々な形がある。喜怒哀楽、移ろい、思い出、距離、時間と本書に表される「恋」を挙げてみてもきりがない。 本書は8組のカップルがそれぞれどのような恋をしたかを描いている。カバーイラストも含めた絵も含めても、まるで少女漫画を読んでいるかのような恋物語が詰まっている。 8組の恋模様が描かれている作品であるが、私が最も印象を受けたのはそれではなく、とある恋愛小説家への手紙。少し角度を変えると、「も […]

うまくいかないのが恋

人は誰しも恋をしたこと、もしくは恋心をもったことがあるだろう。 私自身は何度か恋心を持ったり、相手がわから恋心を持たれたりしたことはあった。 でもそれから恋愛に発展したことは1度もなかった。 恋愛というのは難しい。 表題のとおり「うまくいかない」。 ただ成就したときにはこれ以上ない喜びとなる。 人は誰しも恋をしたがる。それは強かれ弱かれ、相手がリアルであれバーチャルであれ。 その中でどのように恋を […]