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推理小説

私立シードゥス学院 小さな紳士の名推理

本書の舞台は全寮制の寄宿学校であるが、そこである殺人未遂事件が起こった。寄宿学校の生徒たちと寮監らが時には衝突しながらも、解決に導いていくという作品である。 こう見てみるとミステリーであり、なおかつ推理小説のような印象である。しかしながら謎解きを行うのだが、それぞれの「話」にて問いが出てくる。その「問い」を見てみると、あたかもそれをもとに寮監や生徒たちが推理を行っているようでいてならず、実際の殺人 […]

犯人は、あなたです

バラバラ殺人事件が起こったときから物語は始まる。しかしその被害者は編集者であったのだが、元を辿ってくると有名な家族であったことが発覚。しかしその事件の犯人に大きな謎もあり、表紙にある猫も容疑者ならぬ「容疑猫」として挙げられるようになった。そうあの「犯ニャン」のように。 有名な家族が被害者であるとするならば犯人(ニャンも含む)はいったい誰なのか、誰しもが「探偵」と化し犯人を見つけていくと言う物語であ […]

消滅した国の刑事

「消滅した国」と言うと、戦争により国を失った人のことを連想してしまうのだが、実際の所そういったストーリーではなく、この物語に関連するのは「東ドイツ」のことである。冷戦が終わったことの象徴であるのだが、「東ドイツ」が本書のタイトル、そして本書の核となる事件の真相との関連が横たわっている。 前振りが長くなってしまった。本書の舞台は2003年の冬のドイツ・ベルリン、役目を終えたビルの中から変死体が発見さ […]