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呑めば、都―居酒屋の東京

「住めば都」を捩っているタイトルだが、東京にはまさに居酒屋が多く、場所によって特色が異なる。本書は東京のありとあらゆる土地の居酒屋をめぐっているが、あまつさえ日本人でも興味深いのだが、本書は日本文学を専攻しているアメリカ人が自ら居酒屋をまわって取り上げているだけあって、日本人の知らない着眼点がある。 第一章「セーラー服とモツ焼き(溝口)」 「溝口」は駅名から「溝ノ口」と呼ぶこともあれば、地元では「 […]

ウイスキーは日本の酒である

3年前あたりに「ハイボール」が大ブームを巻き起こし、缶で売られるハイボールが売り切れる店が続出するほどにまでなった。 そのハイボールは「ウイスキー」をソーダ水で割ったものを差している(本来は水やぬるま湯でもOKだが、日本ではソーダ水が一般的)。 私自身、酒は何でも飲むがウイスキーを飲むことはあまりない。いったん飲むと止まらなくなり、二日酔いになるためである。だからあまり二日酔いしたくない時はビール […]

読んだ、飲んだ、論じた

本書は3人が1夜三冊ずつ、計23夜にわたって三冊の本について鼎談を行ったものである。3人は書評でも有名である。鹿島茂氏は「子供より古書が大事と思いたい」とはじめ多くの書評の著書も書かれており、福田氏は文芸評論家で「作家の値打ち」や最近では「闘う書評」も上梓されており、松原氏も経済から格闘技まで幅広く論じられる人である。 本書は全部で69冊の本の書評を行っているが、鼎談のなかで枝葉のように次々と参照 […]