MONTH

2016年11月

エンジョイ・アワー・フリータイム

本書は小説というよりも「戯曲」と呼ばれる一冊である。戯曲というとドラマや演劇の台本のように描かれていることが多いのだが、本書は演劇の中でも現在の日本の労働環境を映し出しているような作品である。どのような作品なのかというと派遣社員やファミレスのアルバイト、フリーターなど様々な人物であるが、いずれも「ゼロ世代」と呼ばれる、いわゆる「ロスジェネ(ロスト・ジェネレーション)」と呼ばれる世代が中心となって描 […]

ロシアの論理―復活した大国は何を目指すか

ロシアは今となっては先進国の一つであり、大国の一つとしても挙げられるようになった。その挙げられるようになった要因として2000年からウラジミール・プーチンが大統領になってからのことである。そこでロシアはどのような変化を遂げていったのか、内政や外交、経済などの角度から考察を行っている。 第一章「内政―与えられた職務に専念せよ」 大統領としての権威として行っていくために内政をどのようにしていったのか、 […]

西洋菓子店プティ・フール

お菓子は俗に「嗜好品」と呼ばれており、無くても生きてはいけるものの、衣食住の幅をきかせるなかでは、なくてはならないものの一つでもある。またお菓子と言ってもスナック菓子はもちろんのこと、洋菓子・和菓子など大きなカテゴリーがあり、種類も豊富にあるため、お菓子好きであれば色々と食べても飽きない。 しかしそのお菓子にも「物語」が存在する。そこで本書である。本書は頑固なおじいちゃんと、パティシエールとの奮闘 […]

ブランド―価値の創造

「ブランド」と言うと、その会社、あるいは商品の区別するための概念であり、もっともそれに対する価値を上げることもまた会社、あるいは商品としての価値を上げるものである。最近では「個人」そのものの価値を上げるといった「ブランディング」も行われるなど、もはや会社やビジネスだけでなくなってきている。 とはいえ本書はビジネスにおける「ブランド」の価値と創造、さらには成長を行うためにはどうしたらよいか、「マーケ […]

イルミネーション・キス

季節は11月。そろそろクリスマスに向けて色々なイルミネーションが見られるようになる。そのイルミネーションでときめくようなデートなどのシチュエーションを連想する部分もあるのだが、その中でも本書は「キス」を題材にした短編集である。 本書で取り上げられている5つの「キス」のほとんどは女性から見たものを描いているのだが一つ一つの世界が幻想的であり、もちろん現実にも限りなく近い形で描かれている。なおかつキス […]

MBAで学ぶ 負けない戦略思考「ゲーム理論」入門

ゲーム理論は経済学の中でもよく使われるものだが、どのような理論なのかというと、 「2人以上のプレーヤーの意思決定を分析し、相手の動きを合理的に理解したうえで自ら取るべき戦略を決めていくというもの」(p.6より) とある。経済学の他にもビジネスにおける戦略などでも使われるので、経済学に限ったことではないのだが、数学的に取り上げられる部分が多いことから数学にも分類できる。 そのゲーム理論をビジネスの場 […]

ラジオラジオラジオ!

私自身テレビをあまり見ない一方でラジオを聞くことが度々ある。AMやFMもさることながら、最近ではインターネットでも生・録音問わずに配信される、いわゆる「ネットラジオ」も出てきている。番組、そしてその番組によって流れる音楽もヴァリエーションが多く、聞いていても飽きないのが魅力である。もっとも釘付けにならずに済むのだから勉強などをしながら聞くというのも良い魅力として挙げられる。 私事はここまでにして置 […]

騙されない会計

「会計」とひとえに言っても簿記の世界では「バランスシート」と呼ばれる「貸借対照表」や「損益計算書」、お金の流れを知る「キャッシュフロー計算書」など様々な種類のものがある。そういった数字を分析することによって会社の状態を知ることができるのだが、数字であるがゆえに動かぬ証拠であるのだが、それを表し方によって騙すことができるようになる。その騙されることがないように会計を見ていけばよいのか、そのことを取り […]

絶望の裁判所

本書のタイトルを見るとふとゲームやアニメになった「ダンガンロンパ」を思い出してしまう。この作品自体は裁判ではないのだが「学級裁判」と標榜して指名された者を死に追いやることから「絶望」がサブタイトルにつく。 それに似たものではないのだが、本書は元々裁判官で、最高裁を含めた様々な裁判の現場を見聞きして思ったのが「絶望」の二文字だったという。その理由を本書で暴露している。 第1章「私が裁判官をやめた理由 […]

不可能を可能にする視力再生の科学

私自身、パソコンを使ったり、年齢を重ねたりしたせいか、視力が思うように上がらなくなってきている。最近は視力検査こそ受けたことはないのだが、視力に関してぼやけて見えたり、目がかすんだりするようなことが度々ある。視力は悪くないものの「PCレンズ」を使って仕事をすることが多くなっている。 そこで本書である。本書は視力をいかにして再生を行っていくべきかを取り上げている一冊である。 第一章「老眼鏡がいらなく […]