書評 骨風 本書のタイトルからして無骨な作品のイメージがあったのだが、実際に中身を見てみると短編集であり、表現もけっこうそぎ落としつつ、伝えるところは伝えられている作品である。しかしそれでいて繊細で、痛みや「死」といったことを向き合いながら、ひたむきに... 2016.01.18 書評短編集
書評 彼女を愛した遺伝子 一昔前「博士の愛した数式」がベストセラーになり、2006年に映画化された。その人気からか二匹目のドジョウをすくう所があったかというと、なかなか見つからなかった。本書はそういったことを意識していないかもしれないのだが、タイトルをつける際に「偶... 2016.01.03 書評青春
書評 終の日までの 人は誰でも「死」を迎える。その「死」を迎えるに当たって、遺産をどうするか、葬式をどうするのかなど考える、いわゆる「終活」を行う方も出てきている。もちろん本屋に行くと、「エンディングノート」などの終活にまつわる本が色々とある。 本書は「終活」... 2016.01.02 書評青春
書評 本屋さんがくれた奇跡 私は毎日のように本屋に通うのだが、その理由としては書評家としての本のネタ集めをすることもあるのだが、毎日本屋に通っていると、新しい本が出てきたり、自分自身の気づかなかったことに気づいたりすることができたが、本屋は本を買ったり、探したりする場... 2015.12.24 書評青春
時代 サムライ千年やりました サムライ(侍)、いわゆる「武士」が存在し始めたのは10世紀、ちょうど平安時代の中期の頃からである。その武士が表舞台に現れ始めたのは平安時代末期、ちょうど平清盛が覇権を取ろうとした時代からである。それから長らく武士が実権を握った、あるいは覇権... 2015.12.19 時代書評
書評 ブロンズの地中海 本書の舞台は第二次世界大戦の真っ只中、ナチスドイツの占領下にあったフランスが付帯となっている。そのフランスの地でとある日本人女性を主人公にした一冊であるが、「恋愛小説」と言えば確かにその通りだが、時代が時代であるだけに、戦争のことについても... 2015.12.17 書評青春
書評 エヴリシング・フロウズ 中学校時代というと、年齢の半分くらいさかのぼらなければならないため、もう15年前の話になる。私の中学校は今年の3月に閉校し今はないのだが、その学校の思い出は語り出すと切りが無いので、ここでは割愛しておく。 中学校に限らず、小学校・高校ではよ... 2015.11.25 書評青春
書評 いつか響く足音 かなり昔に「団地が死んでいく」という本を書評したことがあるのだが、「団地」は高度経済成長の時に続々と生まれるようになった。その団地に続々と世帯が入るようになり、その姿は高度経済成長期の日本の姿を映し出していた。ただ一つ断りを入れておく必要が... 2015.11.23 書評青春
書評 運転、見合わせ中 朝の通勤ラッシュの時、もしくは帰宅の混雑時に突然運転見合わせになってしまったら、げんなりしてしまうものもいれば、車掌に当たる人もいる。中には客同士のトラブルも起こったり、その時間を使ってボーッとしたりと様々である。 私の場合は、状況にもよる... 2015.10.06 書評青春
書評 徘徊タクシー ビジネスの中には「逆転の発想」で成功するケースも往々にしてある。現代にある問題や課題についてその発想で解決に導くと言うことも考えられるのだが、今回取り上げる「徘徊タクシー」は認知症の親の介護という苦しい状況を逆手にとって、新しいサービスを立... 2015.09.26 書評青春