小説

書評

1000ヘクトパスカルの主人公

よく天気予報で「○○ヘクトパスカル」という単位が使われる(一昔前は「○○ミリバール」だった)。これは簡単に「気圧」であり、高ければ高いほど下降気流が活発になるため雲が出にくく、低いと雲が広がりやすく、雨や雪が降ることもある。 1000ヘクト...
書評

呼んでみただけ

小学校か中学校時代に呼ばれて反応したら、タイトルにあるように返されることがあった。意地悪な返し方であるが、親友や恋人だったらそれも許されてしまう。しかし荘でなかったら自分としては気を悪くしてしまう。バカにされているように思えてならないからで...
ミステリー

緋色の楽譜

フランツ・リスト 世界的なピアニストにして作曲家として今日でも語り継がれている。リストといえば指が長いことで有名で、リスト本人でしか演奏できないほど非常に難しい「パガニーニによる大練習曲(特に「ラ・カンパネッラ」はあまりにも有名)」という名...
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時代

雪姫(ゆき)―遠野おしらさま迷宮

岩手県の遠野というと「河童」が有名である。私だけかもしれないが「遠野=河童」という固定観念に支配されているのかもしれない。 元々は「遠野物語」の説話により生まれたものであるが、この作品は最も有名な民俗学者の一人である柳田國男が1910年に発...
ミステリー

見えない復讐

もしも他人があなたを「将棋の駒」として扱われたことに気付いたらあなたはどのような感情になるのか、あるいはどのような行動を示すのだろうか。 私であればすぐに咎めるが、咎めたとしても相手はしたり顔で「使われるあなたが悪い」「騙されるあなたが悪い...
書評

ゆきの、おと ~花嫁の父~

「万華鏡」 本書はまさにそれに当てはまるような内容だったように思える。ようは、主人公は予めいるのだが、登場人物によってのストーリーが成り立っている。 本書の舞台は新潟・山古志と東京・浅草である。とりわけ前者を見てピンときた方もいるかと思うが...
ミステリー

オケ老人!

「もしもあなたが、年を取ったら何をやりたいか?」 私だったら、迷わず音楽をやりたい。それもかつて大学でやっていたオーケストラや、中学・高校とやっていた吹奏楽などを。 私事はさておき、本書はとある高校教師が飛んだ勘違いから平均年齢世界最高齢(...
書評

骨の記憶

「骨」 私たちには様々な骨によって形成づけられている。これは人間に限らず骨を持つ動物、さらには店や会社では「屋台骨」という言葉があれば「骨格」という言葉があるなど「形」をつくられるためにおいても重要な役割を担っている。 それはさておき、本書...
ミステリー

溺れる白鳥

仄暗い検死室の中から物語は始まる。 検死体ができず、嘘の証言を行った。しかし検死体の過去を調べていくと・・・。 ミステリー小説と一括りで言っても様々なものが挙げられる。「このミステリーが凄い」よろしく、数多くの作品があり、読み手によっては良...
書評

ありえない恋

「恋」には色々な形がある。喜怒哀楽、移ろい、思い出、距離、時間と本書に表される「恋」を挙げてみてもきりがない。 本書は8組のカップルがそれぞれどのような恋をしたかを描いている。カバーイラストも含めた絵も含めても、まるで少女漫画を読んでいるか...
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