ハートフル

書評

エミリの小さな包丁

仕事・恋愛・お金と全て失った女性が、母方の祖父母夫婦に手を差し伸べてくれて、田舎に引っ越すことになった。女性は傷心もあれば、田舎の環境になじめず、戸惑いもあったのだが、祖父母夫婦がつくる料理に触れ、自らも料理をつくることによって癒やされると...
時代

月虹の夜市

「あやかし(妖)」の話というと怖さがあるのだが、ここ最近読むあやかしの話はなぜか心温まる作品が多くある。もっとも手に取っているの私なので、それを好いている傾向なのかもしれない。同じ著者で数年前に「恋する狐」を取り上げたのもそのせいかもしれな...
書評

明日ハ晴レカナ曇リカナ

「家族」とはとても近しい関係である。しかしその近しさはほかのところでも代用できるのかと言うとそうではない部分もあれば、そうである部分もある。前者は「肉親」と言うものであり、戸籍上でも確固たる関係があり、なおかつ生まれてから長らく接することが...
書評

太郎とさくら

本書のタイトルの2人は実の姉弟である(異父姉弟)。元々姉は地元に住んでいたが間もなく結婚し、マンションに移ることになったのだが、その弟が東京から帰ってくることになった。その結婚までのプロセスと、結婚式を挙げるまでのプロセスの中で出てくるドタ...
書評

四百三十円の神様

タイトルを見るとずいぶん安い神様だなと思ってしまう。それはさておき、本書で取り上げられている「神様」はよく食べられる料理の価格のことを指す。その料理とは何かは物語の核心になってしまうため、あえて取り上げないのだが、その料理を専門に食べられる...
書評

夜市

「夜市(よいち)」は簡単に言うと夜に店を出す市場の事を言い、本書は主人公の家からかなり離れた公園で開かれていた不思議な夜市を舞台にしたホラー作品である。しかしホラー作品と言ってもヒューマンドラマも入っており、読み終わると非常に心温まる感じに...
書評

恋する狐

本書は狐などの物の怪が出てくるため怪異モノかと思ったら「恋する」というタイトルを冠している通り、怪異モノでありながら、恋愛・ハートフルの要素も盛り込まれた短編集である。 物の怪というと怖い印象を持ってしまうのだが、本書に出てくる物の怪はいず...
書評

ひかりの魔女

「おばあちゃんの知恵袋」と言う言葉をご存じだろうか。言葉はよく知っていても、どのようなものがあるのか、知る人は世代によって異なるが、私たちの世代だとそれを知る人は少ないだろう。ちなみに私の祖母はもうすぐ傘寿を迎えるのだが、故郷に帰る度に色々...
書評

神さまの贈り物

「こんなことをいきなり話しても、だれも信じてはくれないと思う。  だけど本当にぼくは、天使と心を通わせたんだ。」(p.7より) 主人公は12歳の少年であるが、両親の仕事の関係で物語の舞台へと引越すことになった。物心の付いた頃から両親は働いて...
書評

何度でも君に温かいココアを

季節は春になりつつあり、寒さも和らいでいくが、ついこの間、真冬に逆戻り。東京では雪が積もるほどだった。まだまだ寒い今日この頃は温かい飲み物がよく似合う。 ちょうどこの書評をしていた時、奇遇にもそのときに飲んでいたのが温かいココア。チョコレー...
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