短編集

書評

夜市

「夜市(よいち)」は簡単に言うと夜に店を出す市場の事を言い、本書は主人公の家からかなり離れた公園で開かれていた不思議な夜市を舞台にしたホラー作品である。しかしホラー作品と言ってもヒューマンドラマも入っており、読み終わると非常に心温まる感じに...
書評

恋する狐

本書は狐などの物の怪が出てくるため怪異モノかと思ったら「恋する」というタイトルを冠している通り、怪異モノでありながら、恋愛・ハートフルの要素も盛り込まれた短編集である。 物の怪というと怖い印象を持ってしまうのだが、本書に出てくる物の怪はいず...
書評

あした咲く蕾

本書は、朱川湊人氏の短編集であるが、朱川氏の小説は当ブログでも何度か紹介したこともあり、作風はよく知っている。どういった物かと言うと、女性を主体としている作品もあれば、暖かみのある作品も存在する。 本書もまた暖かみのある作品あのだが、短編集...
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書評

いつか、この世界で起こっていたこと

昨日と同じく短編集を取り上げるが、本書は東日本大震災の悲しみを実在では無く、むしろ風刺を込めた物語として作られた作品である。もっとも印象づけられているのが 最初の所である「うらん亭」というもの。これは福島第一原発事故のことを描いている。他に...
書評

ショートカット

本書は短編集で表題の「ショートカット」を始め、「やさしさ」「パーティー」「ポラロイド」の4編から成り立っている。一つ一つの作品に暖かみを持っており、それでいながらも人間くさく描かれている。それでいながら表題である「ショートカット」の名前の如...
書評

南部芸能事務所

お笑いの現場には様々なドラマがある。それは例えば芸能事務所の劇場もあれば、寄席の現場にもある。本書は芸人を志した青年が相方を探し、漫才師として初舞台に立つまでの事を描いている。 表紙、及び本書の中にある写真の多くは寄席をイメージされているの...
書評

おはなしして子ちゃん

本書は2012年に文芸雑誌「群像」の7月号に収録されたものと単行本化された一冊である。本書が上梓される前の作品「爪と目」では第140回芥川賞を受賞した。本書は受賞後の1作目として世に織り出された一冊である。 ホップな作品からダークな作品に至...
書評

GF(ガールズファイト)

美しくも殺伐としたタイトルである。 本書はタイトルのとおり少女たちの戦いを映し出した短編集であるが、戦いの「対象」はそれぞれ異なる。異性の男性なのか、それとも同姓である女性なのか、はたまた自分自身の中にある弱い心なのか、はたまた今の世間を相...
書評

空色バトン

本書は「別冊文藝春秋」という雑誌の2010年5月号から2011年3月号までの分を収録した短編集である。 普通短編集は様々な主人公がそれぞれのストーリーを描くため、「一粒で何度も美味しい」というのが多く、そのたびに当ブログでは全体、というより...
書評

ブルーハーツ

85年に結成し、95年に突如解散した「THE BLUE HEARTS」。このグループが残した歌の数々は今でも私たちの心に強く残している。 「リンダリンダ」「TRAIN-TRAIN」「終わらない歌」・・・と挙げるだけでおきりがない。 「THE...
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