講談社現代新書

書評

「幽霊屋敷」の文化史

これから厳しい夏ということで、「怪異の風景学」に続いて「怪談」シリーズとなった。いっそのこと「怪談」モノのシリーズ書評をしてみようかと考えてみようかと考えてみたり。 さて本書は「幽霊屋敷」についてである。 第一章「ホーンデッド・マンション再...
哲学

回復力~失敗からの復活

「失敗学」で有名な畑村洋太郎氏の一冊である。失敗の後にはどのようにして立ち直り、回復していけばいいのかという観点からして、これぞ「失敗学」という真髄を見せてくれる一冊である。 第1章「人は誰でもうつになる」 いまや日本の社会は「ストレス社会...
国内

思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本

よく「コンプライアンス」というのが叫ばれている。確かに法令や倫理を守ることは重要なのだが、時としてこの「遵守」というのが法令よりも広がり、幅が利かなくなる、思考が停止するのではないのかと著者は危惧している。確かに「コンプライアンス」という言...
スポンサーリンク
国際政治

ロシアはどこに行くのか─タンデム型デモクラシーの限界

昨年の5月にロシアの大統領がネドベージェフとなり、8年間大統領の椅子に座っていたプーチンは首相の座に座った。しかしロシアの政府では「首相」こそ最高権力者である。しかも大統領と決定的に違うのが、人気がない、つまり何年でもその椅子に座れるという...
書評

平成落語論─12人の笑える男

今月8日に林家いっ平が「二代目林家三平」を襲名した。1980年に初代三平が急逝して、約28年もの間空位となったこの「三平」の名前が復活する。ちなみに初代三平はご存じのとおり「どうもすいません」「体だけは大事にしてくださいよ」という名セリフが...
国際

国際正義の論理

「国連安全保障理事会におかれましては、その議題について、客観性をもって、国際法の規定並びに正義及び衡平の原則に従いつつ討議をする義務があります。」(p.7より) これは国連の安全保障理事会からある国へ送られた書簡である。ある国は5年前の3月...
国内政治

反米主義

来年1月にオバマ大統領が誕生するが、その準備として数々のポストが埋まった。予備選挙の時のラインナップでは「親日派」が多かったのに対し、今ではヒラリーなどの「親中派」が目立つようになった。おそらく日米同盟下で日本の立場はブッシュ政権ではまだし...
教育

欲ばり過ぎるニッポンの教育

一昨年の教育基本法改正や全国学力テストなど教育に関する問題は後を絶たない。さらに今では「教育格差」や「学力格差」が叫ばれており、今日の教育問題に暗い影を落としている。さらに今では文科省をはじめ多くの教育評論家たちがフィンランド式教育に注目を...
世界史

ユダヤ人 最後の楽園

ユダヤ人は「旅の民族」とも言われる。さらにいえば第二次世界大戦中もっとも迫害された民族でもある。なぜヒトラーをはじめナチスドイツはユダヤ人を嫌悪し、迫害したのだろうかという考えになる。 本書の第2章で書かれているがヒトラーはユダヤ人を非難し...
国際政治

宗教 VS 国家

日本国憲法20条には政教分離の原則が明記されている。さてこの宗教分離は一体どこが源流であるのか。それはフランスにあるというのが本書である。フランスでは1895年に「スカーフ事件」が起こり、それを契機に1905年に政教分離法が定められ、ほぼ完...
スポンサーリンク