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お化け

月虹の夜市

「あやかし(妖)」の話というと怖さがあるのだが、ここ最近読むあやかしの話はなぜか心温まる作品が多くある。もっとも手に取っているの私なので、それを好いている傾向なのかもしれない。同じ著者で数年前に「恋する狐」を取り上げたのもそのせいかもしれない。 それはさておき、本書は「恋する狐」と同じく江戸時代におけるあやかしの話である。舞台は浅草川と呼ばれるところであり、その川辺にある船宿で女将として切り盛りし […]

優しき悪霊 溝猫長屋 祠之怪

「悪霊」と言うと怖い印象がある。もっともドラマ・アニメ・小説などで悪霊というと、人に対して悪さを行ったり、敵になったりすることがあり、必ず害をなす存在としてあげられる。 しかし本書はそれとは異なり、怪談でありながらも霊たちとの関わりがあり、なおかつ江戸時代の人間模様が描かれており、事件が行うなどミステリー要素ありの一冊である。 ミステリーもあるのだが、いわゆるホラーの色が強い。しかし霊が出るなどホ […]

怨霊とは何か – 菅原道真・平将門・崇徳院

怨霊というとなんともおどろおどろしいようであるのだが、怨霊の中には歴史的にも有名な人物も存在しているという。その存在している人物の中にはどのような人物がいたのだろうか、そして人びとにどのような悪影響を及ぼしたのか、そのことを取り上げている。 第一章「霊魂とは何か」 「霊魂」と言うと様々なものがあるのだが、もっとも根本的なものとして魂と霊のありか、さらには霊魂は日本社会・文化において何を成してきたの […]

ちちんぷいぷい

本書のタイトルにあるようなおまじないや呪文をかけた方は少なからずいると思う。自分自身もそういった呪文をかけたことがあるのだが(あくまで幼稚園の時代の話である)、本書はそういった呪文を題材にしているのではない。 ではどのようなものかというと、東京の片隅に生息している幽霊50体といった方が良いのだろうか。しかし幽霊と言っても、誰にも知られることのなく、陰湿な佇まいの印象を持ってしまうのだが、自分自身が […]

怪異の風景学―妖怪文化の民俗地理

梅雨が明けるといよいよ夏本番である。うだる様な灼熱地獄が来るのかというと嫌になる今日この頃であるが、そんな暑さを吹き飛ばすものとして代表されるのが怖い話と言った怪談である。怪談と言うと稲川淳二や小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)というのが思い浮かべると思うが、アニメや漫画、映画やドラマを問わず、怪談話というのは枚挙に暇がない。 また怪談に関する民俗学もいくつか出されており、怪談と最近の日本文化という […]