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モラル

国会議員基礎テスト

現在の国会議員は言うまでもなく有権者の投票によって選ばれている。しかしその投票については組織票や人気投票のような様相を出しており、実際に能力を判別しているとは言い切れない。本書の帯に、 「立法・司法・行政の三権のうち、中央省庁の役人も裁判官も、超難関の試験を通っている。なのに、一番大切な立法府を構成する国会議員に試験がないのは、おかしくないか?」 とある。これほど痛快に今の国会議員についてを突いて […]

モラルの起源――実験社会科学からの問い

モラルと言うと、人間にしかないように思えるのだが、他にも動物にも動物なりの「モラル」があるという。そもそも「モラル」と言っても道徳的な観点で良く語られるのだが、もっとも「道徳」を英語に直すと「moral」とある。そのモラルはどうして生まれたのか、そしてどのようにして社会に浸透してったのか、「実験社会科学」と呼ばれる観点から紐解いている。 第1章「「適応」する心」 人間が生き残るために様々な「適応」 […]

脳に刻まれたモラルの起源――人はなぜ善を求めるのか

モラルは簡単に言うと「倫理」、人間としての行動・考え方における「善」そのものを指している。その指している「善」のあり方はどこに来ているのかというと行動や思考を司る「脳」のあるとも言える。しかしその「脳」がどのようにモラルをつくり上げ、刻んでいくのか、本書はそのことについて取り上げている。 1.「善悪という主観の脳科学」 善悪の分別は元々哲学や倫理学といった学問で行われるべき学問だが、本書はあくまで […]

「徳」の教育論

戦前の日本の教育には「修身」の授業があった。日本人とは何か、礼儀作法とは何かといった日本人として生きていくうえで大切なことを学ぶものだったが、大東亜戦争後は「道徳」という科目に取って代わった。その道徳は人間としての在り方、モラルの在り方を学ぶような科目の印象だが、そもそも道徳の本質とは何か、具体的に何を教えていくのか、不明点が多かったと言える。そのような中で道徳はどうあるべきなのか教育論の観点から […]

否常識のススメ

私自身「常識」が嫌いである。当然法律やモラルといった「常識」は守るべきなのだが、それ以外の「常識」はその人自身にあり、その人の考えを押し付けるような言葉のようにしか思えないからである。現に私の周囲にもそういう言う人は何人かおり、そういった人から距離を置くようなこともあった。 私事はここまでにしておき、本書は社会の成長から成熟を迎えるための「否常識」を説いているが、よくある「非常識」ではなく、「常識 […]

モラル・ハラスメントの心理構造

「ハラスメント」には様々なものがあるのだが、その中でも本書では「モラル・ハラスメント(通称:モラハラ)」について取り上げている。「モラル・ハラスメント」とは、 「モラルによる精神的な暴力、嫌がらせのこと。俗語としてモラハラと略すこともある」(Wikipediaより) とあり、「あなたのため」ということを言葉に出したり、意識して相手にとって不快なことを行ったりすることにある。しかしセクハラやパワハラ […]

「昔はよかった」と言うけれど~戦前のマナー・モラルから考える

「昔はよかった」といいう言葉は今の現状を憂う、あるいは現在に生きる世代を批判する際に比較対象として用いられる常套句として扱われるのだが、よく考えてみると「本当に昔は美しかったのか?」という疑問符が生まれてしまう。それに「昔」についてどれくらい前のことを表すのか、ということも考えると評価基準も大いに変わってくる。 本書は「昔」の基軸を戦前にしている。戦前は「修身」の授業もあれば、「教育勅語」という教 […]

なぜ若者は老人に席を譲らなくなったのか

何か「俗流若者論」のようなタイトルを見ているようでならないが、それに対する意見はここでは述べないようにしておいて、戦前の教育では、「修身」という授業があり、日本人としての人徳、マナー、美学などを学ぶ重要な授業となった。しかしこれが「軍国主義の象徴」と見なされ、なくなってしまった。代わりに出てきたのが「道徳」という教科なのだが、本当のところモラルを身につけられているのか全くの謎である。 本書は古き良 […]

思想としての道徳・修養

今、日本では「人間として生きる道」「モラリズム」を学ぶ機会として小中学校で「道徳教育」がある。その道徳教育が今の社会に生きているかというと、生きていない部分の方が多いように思えてならない。その大きな理由として「エゴイズム」の強大化が挙げられている。事例としては「モンスターペアレント」や「殺傷事件」、最近では「Twitterでの非常識写真投稿」などが挙げられる。子どもたちが悪い部分もあるのだが、その […]

角界モラル考―戦前の大相撲は「おおらか」だった

近年は「モラル」や「八百長」などで騒がれている角界であり、かつ横綱白鵬が一強時代を築いたが、それが崩れ始めいよいよ戦国時代と呼ばれるようになり、だんだん面白くなってきたとも言える。 そもそも角界は「神聖」なものなのかと思ってしまうが、本書を読むと「高潔」かつ「神聖」な存在の相撲のイメージが崩れる。しかしなぜ「神聖」で「高潔」なものになっていったのかがよくわかる。 戦前、戦後間もない時、そして現在の […]