評伝

書評

運命を拓く×心を磨く中村天風

去る8月24日、京セラ、第二電電(現:KDDI)の創業者で、日本航空(JAL)の再建に大きく貢献した稲盛和夫氏が逝去した。ちょうど卒寿にあたる90歳だった。経営や生き方にまつわる本を多数出版し、なおかつ経営の世界でも活躍され、日本経済にも多...
日本人

三条実美-維新政権の「有徳の為政者」

先頃安倍晋三の国葬が営まれたのだが、国葬に関する物議もあった。もっとも安倍晋三が逝去に際し、大勲位菊花章頸飾と大勲位菊花大綬章の授与および「従一位」に叙することも決定した。 この「従一位」は日本における栄典の「位階」を表している。ちなみに「...
外国人

カミュ伝

小説「異邦人」やエッセイ「不条理」はもちろんのこと、演劇として「カリギュラ」「誤解」といった作品をも生み出していったフランス文学の代表的人物の一人にまで上り詰めたアルベール・カミュ。栄華も極めており1957年にノーベル文学賞を受賞したことで...
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書評

博覧男爵

日本には全国津々浦々に「博物館」が存在する。その地域に縁のあるもの、さらには歴史的なものに至るまで展示し、展示物で以て、その歴史的な経緯を知ることができる。 その「博物館」と言う言葉を誕生させ、さらには東京国立博物館の設立にも尽力をした「日...
書評

奔る男-小説 金栗四三

昨年の大河ドラマは、「いだてん〜東京オリムピック噺〜」だったのだが、その主人公が本書で紹介される金栗四三である。金栗と言えばオリンピックのマラソン選手として活躍した一方で、箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)の開催に尽力した人物である。も...
日本人

三島由紀夫 悲劇への欲動

私自身少し驚いており、元々岩波新書自体、三島由紀夫の思想とは真反対にあるような印象が強かったのだが、その岩波新書に三島由紀夫にまつわる本が上梓されるとは思ってもみなかった。 それはさておき、1970年11月25日に三島事件(「楯の会事件」と...
外国人

脳波の発見―ハンス・ベルガーの夢

ハンス・ベルガー(以下:ベルガー)はドイツの精神科医でありつつ、神経科学者であった。ベルガーは脳による情報の通信を始めて確認し、これを「脳波」と定義した人物でもある。その発見までの生涯と、脳波にまつわる論争があったとされているのだが、どのよ...
日本人

評伝 一龍齋貞水 講談人生六十余年

私事であるが、私は落語鑑賞を趣味にしている一方で、講談を聞いたことはほとんどない。また実際に生で聞いたことはこれまででたった一度だけである。その一度は高校の時の芸術鑑賞の授業の中で聞いたのだが、その時に聞いたのが本書で紹介する一龍齋貞水の講...
日本人

おてんとうさんに申し訳ない 菅原文太伝

菅原文太が逝去して5年の月日が流れた。戦後になってから芸能界に入り、俳優として大成した人物でもある。もっとも俳優としては任侠映画や実録映画といった種類、とりわけ「仁義なき戦い」シリーズは代表作にもなったほどである。その菅原文太が生誕から俳優...
外国人

ベラスケス 宮廷のなかの革命者

ディエゴ・ベラスケスと呼ばれる画家はスペイン絵画の黄金時代を支え、フランスの著名な画家であったエドゥアール・マネが絶賛したほどの存在だった。と同時に宮廷画家として活躍しながら、宮廷の中枢として活躍した人物でもあった。 そのベラスケスの生涯は...
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