選ばれる営業、捨てられる営業

営業している人の中で、「選ばれる人」と「捨てられる人」がいるという。もちろんその要因には様々なものがあるのだが、本書では「見捨てられる」事例を大きく分けて4つ、そしてそこからさらに様々な種類に分けて取り上げられている。もし営業をやっている方であれば、心当たりがあるのかどうかチェックする機会となる一冊である。

第1章「「思いやり」と「気配り」がなく切り捨てられる営業マン23種」
「営業」はフェイストゥフェイスで行われることが多い。以前はそれがすべてだったのだが、メールなどインターネットの手段ができたことによって以前より直接会うことは少なくなっているのだが、直接会うのと同じように「思いやり」や「気配り」が挙げられるのだが、それができるかどうかによって営業ができるかどうか左右されるのだが、それができないと切り捨てられてしまう。本章ではその気配りができず、切り捨てられてしまう営業マンの傾向について取り上げている。

第2章「自社を動かす社内調整力がなく見捨てられる営業マン18種」
営業は何も取引先とだけやり取りをするわけではない。社内の情報を察知し、調整をしていく必要がある。会社は大きな「組織」であるため、調整を行わなければ営業がうまくても誰も手助けができず、案件を勝ち得ることは非常に難しい。本章ではその「社内調整」ができない傾向について18種類挙げている。

第3章「「営業の基本」が実行できずふるい落とされる営業マン24種」
「営業の基本」と呼ばれる本もあるように、営業には守るべき「基本事項」が存在する。もちろんその「基本事項」の中には社会人として持つべきマナーも当然存在する。そういった事項を一つでも守らなければ当然の如く捨てられるし、欠けているものによっては営業職以外でも立ちゆかない、さらには社会人としても失格である。本章ではその基本事項が実行できない営業マンの傾向について取り上げられている。

第4章「顧客の「共感」が得られず置き去りにされる営業マン10種」
営業を擦る際、顧客との「共感」が必要になってくる。その「共感」を得ることができないと、顧客のニーズを取り入れることができず、当然ながら案件を勝ち獲ることはできない。本章では「共感」を得られない営業マンの傾向について取り上げられている。

最初にも書いたのだが、営業を行っている方々にとって、本書は今まで辿ってきた自らの営業を振り返る絶好の一冊である。そのほかにもこれから営業を始める方にとっても、「反面教師」という意味合いで使うことができる一冊である。