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2021年6月

きらめく拍手の音 手で話す人々とともに生きる

「手話」が今では広がりを見せているのだが、本書の舞台である韓国でも同じである。社会的には広まってきているが、政府も公式言語として法律を定めるようになるなど、動きを見せている。 本書は韓国における聾者(ろうしゃ)の関わりを映し出したエッセイである。 一章「私はコーダです」 著者が自らであった女性、その名は「コーダ」と名乗った。彼女自身、その名前を知ったのは21歳になってからである。生まれながらにして […]

働く女子に明日は来る!

あなたにとって「働くこと」とはいったい何か?働く人それぞれ答えは異なるだろう。ちなみに私は「愉しみ」そのものである。自分自身が働くことによって、自分も相手も喜ぶことができることをやりがいとしている。 私事はさておき、本書はとあるドラマの製作会社で働く新社会人の奮闘記である。ドラマの製作会社であるため、様々な人と関わり、なおかつ視聴率といった実績を求められるハードな仕事場である。 しかし夢や希望をも […]

今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「経営学」

著者の佐藤様より献本御礼。 「経営学」と言うと、経営者のための学問である。もちろん会社経営を行う方々に対し、どのような経営を行うべきかの材料を得て、実践を積み重ねていくこともあるのだが、実際に「経営」は何も会社ばかりではない。NPOにしても、部活にしても、ありとあらゆる「団体」を束ねて、運営することも経営としての一つである。では経営とはいったい何かと、経営を円滑に行うためにはどうしたら良いか、本書 […]

燃える水

決してアニメ化・実写映画化されたマンガによく出てくる、「可燃性の水」の事を表している作品ではない。(映画では登場回数漫画史上No.1と標榜しているが) それはさておき、本書の舞台はとある中小電機メーカーであるが、その会社員が遺体で見つかった所から物語は始まる。しかしその事件の謎を紐解いていく内にメーカー全体を含めて、リストラ・廃業などが起こった。 しかもライバル企業の魔の手など、会社という「枠」を […]

伝説の経営者たちの成功と失敗から学ぶ 経営者図鑑

著者の鈴木様より献本御礼。 経営者はゴマンといる。しかしその経営者の中には社会・経済的な変革をもたらした伝説の経営者と呼ばれる方々もいる。本書は歴代でも伝説を残した経営者たちの姿を「図鑑」にして取り上げている。 第1章「近代産業時代の経営者」 アンドリュー・カーネギー、ジョン・ロックフェラー、渋沢栄一など近代における「産業」を生み出し、時代をつくり出した経営者たちを取り上げている。本章で取り上げて […]

ゲンロン戦記-「知の観客」をつくる

著者は批評家であり、社会的なこと、さらにはサブカルチャーにまつわることについて批評を行う立場であるのだが、本書はそれとは大きく異なり、今から11年前に設立した「株式会社ゲンロン」の設立から現在に至るまでの始まりと苦闘、そして成長を自ら綴った記録である。 第1章「はじまり」 本章では株式会社ゲンロンがなぜできたのかについて取り上げている。しかしそれ以前に著者自身が批評家になったばかりの頃から2010 […]

日映りの時

本書は「無戸籍」の子どもの姿を取り上げている。無戸籍に「無戸籍の日本人」「日本の無戸籍者」などの本を取り上げたのだが、ようやくドキュメントやニュースなどで取り上げられ、日本でもやっと国会で取り上げ始めたところである。 無戸籍であることの原因は様々な要因があるのだが、かつては繊細によって無戸籍にあること、そして本書の物語で取り上げているように、家庭の事情(DVなど)により、戸籍が得られなかったケース […]

ニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS(ハピネス)―GAFA時代の人生戦略

本書はニューヨーク大学にて5000人もの人が受講し、100万人以上の人々が視聴した人気講義である。GAFAと呼ばれる企業群が席捲する中で、私たちはどのような人生を送ったら良いのか、幸せになれるのかといったことを4つの講義にして伝授している。シンプルかも知れないのだが、非常に大切なことである。 第1講「幸福の講義―激変する世界で幸せになる」 幸福は人それぞれである。また幸福の定義については年を取って […]

あなたの怒りは武器になる

人間の感情には色々とあるのだが、代表的なものの一つとして「怒り」がある。しかし「怒り」は時として、負の感情を出してしまうため、周囲の雰囲気を悪くする、あるいは自分自身も「自己嫌悪」に陥るなど悪い側面が多くあるため、悪いような扱いになることが多々ある。 しかし「怒り」と言う感情は別に悪いわけではない。その感情をどう出していくかによって変わってくる。本書は「アンガーマネジメント」の第一人者であり、「ア […]

学校弁護士 スクールロイヤーが見た教育現場

世知辛い世の中になっていると言うほかない。学校の現場ではかねてからいじめや体罰と行ったことがあるのだが、文部科学省が学校弁護士(スクールロイヤー)の整備を行うような動きを見せている。いつ頃かは定かではないが、少なくとも2018年に日弁連からの意見書が出たこと、また同年にNHKにて学校弁護士について取り上げた放送も行われたことから認知されたのかも知れない。 そもそも学校弁護士は学校にとって何を弁護す […]