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2021年12月

年末恒例ランキング2021

こんにちは。蔵前です。 今日は2021年最後の投稿です。毎年恒例ですが年末と言うことでランキングを取り上げていきたいと思います。今年取り上げた364冊の中で特に印象に残った5冊と、今年はちょっと番外編も取り上げていこうと思います。 第5位:新版 ウイルスと人間 もう既にオミクロン株が蔓延し始めている今日この頃ですが、そもそも新型コロナウイルスも「ウイルス」の一種です。ウイルスの流行は形を変えて長ら […]

タテ社会と現代日本

今年の10月12日に本書の著者である中根千枝が逝去した。94歳だった。 女性初の東大教授、学士院会員、そして文化勲章受章と多くの栄誉の足跡を歩んできたが、その根底として、古来から日本にあった「タテ社会」の研究に終始した。その結晶が1967年に、講談社現代新書から「タテ社会の人間関係」が上梓され、数十年に渡ってロングセラーを記録した名作にまで昇華した。 その著者の最期の一冊が本書である。「タテ社会の […]

続・eスポーツ地方創生 新たな展開を見せ拡大し続けるムーブメントの未来

ここ最近でもメディアにて取り上げられつつあるeスポーツ。このeスポーツは自治体を始め、企業によっては盛り上がりを見せており、大会を通じて盛り上がりを見せている。 その一方で「eスポーツ」はスポーツなのか、「たかがゲーム」といった風潮も強く、ゲームに対しての認知もできているところとできていないところがあるのも事実としてある。本書はかつてあった「地方創生」をeスポーツを中心に行っている取り組みを紹介し […]

白医

本書はミステリーでありつつ、終末医療のことも描いている。というのは不審死の事件として取り上げてはいるものの、末期を迎えた患者は本当に死を選んでいるのか、また生を選んでいるのかはわからない。しかしながら、ただ生きるだけでの地獄よりも、自分の意志のあるときに「死」を選び、延命治療を拒否して死ぬといったことがある。 かつて当ブログでも「尊厳死」「延命治療」に関しての本を取り上げてきたのだが、その中で考え […]

アンチ整理術

よく本屋に行くとビジネス書の界隈では「整理術」といった本が数多くある。かくいう私も整理が苦手なので、整理術の本を購入して実践する日々である。特にこの時期になると大掃除でもあるため、来年のスタートダッシュに向けて整理を行うという方々も少なくない。 そのような「整理」の風潮に対して、本書の著者は異を唱えている。散らかっていても底に意味があり、なおかつ作業を進めることができれば正解じゃないかと主張してい […]

この約束のあとで

本書の著者は詩をしたため続けて20年であり、本書は3冊目の詩集である。変わりゆく時代や日常の変化、さらには最新技術への思い、さらには必ずやってくる「老い」と「病」と言った所がひしひしと伝わっていく。 著者自身、18歳からずっと「線維筋痛症(せんいきんつうしょう)」を患っている。「線維筋痛症」とは、 「線維筋痛症」とは、3ヶ月以上の長期にわたって、身体のあちこちの広い範囲に痛みが出没し、身体の強いこ […]

記録するだけであなたの夢が10倍叶う! 夢を叶えるドリームマネージャー手帳

一般社団法人ドリームマネージャー協会 安達さまより献本御礼。 年末年始となってくると、文房具店には来年版の手帳が売られている。実際に購入される方、あるいは私のようにシステム手帳の中身を2022年版切り替えるために、リフィルを購入される方もいることだろう。 手帳を新しく使ったり、更新したりする中で、手帳の「使い方」も人それぞれであるが、本書はその中で「夢を叶える」ためにどのようなことを記録したら良い […]

親を頼らないで生きるヒント

本書、もとい「岩波ジュニア新書」は中高生を対象とした新書である。そのため、その方々のために、何をすべきか、そして何を考えるべきかを主軸としている。そう考えると本書はかなり当てはまってくる部分になってくるのではないかと考える。 その理由として、本書はある種の「親離れ」の生き方のヒントを提示している。中学や高校になってくると、思春期・青年期にあたるのだが、親離れを少しずつ行っていき、なおかつ多様な人間 […]

五色の辻

近年は新型コロナウイルスの感染拡大により、様々な業界にて苦境の状況が続いており、倒産や閉店も続いている。昨年は特に顕著であった一方で、今年は何とか落ち着きつつあると言った所なのかも知れない。 本書の舞台となる呉服問屋はコロナに限らずとも、呉服業界の苦境と同じように、厳しい状態が続いていた。そんな中で銀行マンでありつつ、企業再建に乗り出す大男が、京都の呉服問屋の再建に乗り出した。銀行マンというとカネ […]

共感・時間・建築

建築の有りようは日々刻々と変化している。大きな流れで言うと本書で言うところの「共感」や「時間」といった要素が多くある。しかし建築において、どのような「共感」を持つべきなのか、あるいはどのような「時間」の流れを持たせるべきなのか、そのことについて取り上げているのが本書である。 第1章「「EN」から「en」へ」 文字だけで見たら、単純に大文字から小文字へと変わっていっただけの印象であるが、建築の世界で […]