小説

書評

夢はトリノをかけめぐる

もう終わって半年経つのだが、今年の2月にロシアのソチで冬季オリンピックが行われた。男子フィギュアスケートの羽生結弦選手を始め多くの選手が活躍し、メダルを獲得した。 さて本書の話に映るのだが、そのソチオリンピックの2大会前、イタリア・トリノで...
ミステリー

東京コンフィデンス・ゲーム

「コンフィデンス」は簡単に言うと「信用」である。「信用」と言うと人と人との関係もあれば、投資の世界でも「信用取引」と呼ばれるものも存在する。 本書の話に入るのだが、本書は企業における「買収」にまつわる闇、あるいは企業そのものの「闇」を描いて...
書評

東京消防庁 芝消防署24時 すべては命を守るために

「死と隣り合わせの仕事」というのはいくつもあるのだが、それと共に人命を救う仕事というとさらに少ない。その両方に当たる職業の一つとして「消防士」が存在する。火災や事故などから人を救うために素早く、性格に、危険を冒しながらも助ける仕事、しかも「...
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書評

テ・鉄輪(かなわ)

本書のタイトルである「テ・鉄輪(かなわ)」は、物語の舞台であるカフェ「サロン・ド・テ・鉄輪」を略したものである。しかもそのカフェは「縁切りカフェ」と言うから奇妙としか言いようがない。カフェも奇妙であれば、カフェに来る人々も奇妙である。人も奇...
書評

浮世でランチ

ランチというと、最近では一人で食べる「個食」とか、「孤食」とか言われることが多い。もっと言うとお金がもったいないから自前で弁当を作る。しかし大学生になると、自分自身の弁当が恥ずかしく移ってしまうので、どうしてもトイレで弁当を食べると言う人も...
書評

心配しないで、モンスター

「モンスター」と言うと、いわゆる「怪物」であるのだが、私が北海道に住んでいるときに、よく冬場にCMで「モンスター」という融雪機のやつがあったことを思い出す。 それはさておき、本書は最近だけでは無く、一昔前のJ-POPを題材にしつつも上手く行...
書評

あした咲く蕾

本書は、朱川湊人氏の短編集であるが、朱川氏の小説は当ブログでも何度か紹介したこともあり、作風はよく知っている。どういった物かと言うと、女性を主体としている作品もあれば、暖かみのある作品も存在する。 本書もまた暖かみのある作品あのだが、短編集...
書評

東京ピーターパン

本書は「音楽小説」と言われる一冊である。平凡な30代のサラリーマンと、ギタリストだった60代、さらにはバンドマン志望の20代、高校生とその姉と世代がバラバラな5人が新しいバンドをつくり、音楽を歌い上げるのだという。しかもそのきっかけはサラリ...
書評

いつか、この世界で起こっていたこと

昨日と同じく短編集を取り上げるが、本書は東日本大震災の悲しみを実在では無く、むしろ風刺を込めた物語として作られた作品である。もっとも印象づけられているのが 最初の所である「うらん亭」というもの。これは福島第一原発事故のことを描いている。他に...
書評

ショートカット

本書は短編集で表題の「ショートカット」を始め、「やさしさ」「パーティー」「ポラロイド」の4編から成り立っている。一つ一つの作品に暖かみを持っており、それでいながらも人間くさく描かれている。それでいながら表題である「ショートカット」の名前の如...
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